9・11 生死を分けた102分―崩壊する超高層ビル内部からの驚くべき証言

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  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163674308
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

出版社内容情報

最初の飛行機が激突してから2棟目のビルが倒壊するまでの102分間を、証言・通話記録等を基に克明に描いた感動のドキュメント!

4年前のあの日、最初の航空機が激突してから2棟目のビルが倒壊するまでの102分間を、200回以上に及ぶ生存者やその家族・知人へのインタビュー、電話・メールの記録、警察や消防の交信記録(はじめ当局は記録の公開をしぶったという)などに基づいて再現した迫真のルポです。

内容説明

人間が落ちていく。1機目が激突してからツインタワーが崩壊するまでの102分。126人の死者を含む、ビル内にいた352人の証言でいま初めて明かされる、大災害真っただ中の超高層ビル内で起きた混乱と助け合い、悲劇と幸運、そして生と死の分かれ道。

目次

プロローグ―北タワー 午前8時30分 一万四千百五十四の人生
爆弾だ!逃げろ!―北タワー午前8時46分 一機目激突
今日のトップニュースだ―南タワー 午前8時47分 ばらばらな行動
ママ、おしゃべりしたくて電話したんじゃないんだよ―北タワー 午前8時48分 避難開始
上の階との連絡手段が確保できていません―北タワー 午前8時50分 通じない無線
ここにいたほうがいいんだろうか、それとも避難するべき?―南タワー 午前8時55分 全員退去命令
ドアから離れろ!―北タワー 午前9時1分 民間人の脱出劇その一
事情が許すなら、あわてずに順に避難を始めてください―南タワー 午前9時2分 二機目激突
こっちには行けないよ―南タワー 午前9時4分 明暗分けた非常階段
屋上に出るドアに鍵がかかっている―北タワー 午前9時5分 無力なヘリコプター
わしはまだまだ元気いっぱいだ―北タワー 午前9時15分 民間人の脱出劇その二
ぼくは友だちのそばにいることにするよ―南タワー 午前9時22分 南タワー崩壊
すぐに降りていくよ 北タワー 午前9時59分 タイタニック号的心理状態
わからないのか、この建物は今にも崩れるんだぞ―北タワー 午前10時20分 北タワー崩壊
エピローグ―グラウンド・ゼロ 午前11時 ありのままの事実

著者等紹介

ドワイヤー,ジム[ドワイヤー,ジム][Dwyer,Jim]
ニューヨーク市生まれ。「ニューヨーク・タイムズ」のベテラン記者

フリン,ケヴィン[フリン,ケヴィン][Flynn,Kevin]
ニューヨーク市生まれ。「ニューヨーク・タイムズ」特集班編集者。2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件では警察担当チーフとして活躍した

三川基好[ミカワキヨシ]
1950年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒業。早稲田大学文学部教授。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむら

36
あの日、2棟のビルの中で人々はどう行動したのかを、生存者へのインタビュー、通信記録を調べ上げ、時系列に沿って再現したドキュメンタリーノンフ。登場人物100名超えの圧倒的な情報量。訳者前書きに「人々の数があまりに多く混乱するが、この混乱こそが事件のリアリティを伝えるものだ」と書いてあって、まさにその通り。1人の英雄を主人公にした視点よりも、あの全世界がテレビに釘付けとなった未曾有の事件の衝撃をまざまざと伝えてくれる。これが「本」の底力。分厚いけど一気読み(間を置くとさらに混乱しそう…)。2021/10/11

Tαkαo Sαito

24
会社のMgr からおすすめされて時間はかかったが読み切ることができた。淡々と綴られる事実に「この人たちは生きてるんだよね?、生きてるからこのような鮮明な描写なんだよね?」と思いながら読み進めたがその希望、願いもあっけなく散ってしまう。一方で救われた命の数々には安堵を覚える。改めて9.11の悲惨さ、実情を知ることができて良かった。報道では伝えられていない消防と警察の軋轢、裏側、WTCの設計上の欠点、生き残る、救うために奮闘した人々の記録。重厚な本で買って良かった。2023/05/20

月灯

3
ヘビーな本だ。 寝る前に読むとうなされた。 その瞬間までの日常 その瞬間からの102分の記録 苦しくなった。 現場での判断、民間人の正義と勇気 正確な情報を知らないまま救助にあたった消防士、警察。。。 『テロは許せない』は当たり前だが、 救えた命もたくさんあったはずだと改めて思った。 映画やドラマも観たが、組織の対立で失った命と思うと歯がゆい思いだ。 知っているようでなにも知らなかったなと思った。 2020/02/26

まき

2
あの煙をあげるビルの中で何が起こっていたのか、初めてきちんと知った気がする。友だちを助けるために残った方のエピソードが辛い。どんなに心細かっただろう。ビルから飛び降るところまで追い詰められた人たちのことを考えると胸が苦しい。どんなに怖く、絶望感を感じていただろう。 一度でも危ないと思ったらその場所を離れること、誰かに言われたからではなく、自分の頭で考えて判断すること、危機的状況では絶対に安全だと分かっている人などいないのだから。亡くなった方たちの犠牲を、私たちその後に生きる者たちは生かさなければならない。2020/09/27

paluko

2
今の時期に読むとかなりガクブルする箇所多数。崩壊する運命のタワーに果敢に突入していった消防士の方々はもちろん救助活動を行う強い意志を持っていたのだけれど、25キロの装備を身に着けて「階段で」救助に向かうことには物理的生理的に限界があり大多数が19階あたりで休止せざるをえなかったとか、退避命令が無線の不具合で伝わらなかったとか、悔しい実態が描かれている。タワー設計における経済効率の追求「も」被害をより大きくすることにつながった。 2011/04/10

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