機会不平等

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  • サイズ B6判/ページ数 295p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163567907
  • NDC分類 304
  • Cコード C0095

内容説明

「非才、無才には、せめて実直な精神だけ養ってもらえばよい」。基礎学力を培う主要教科の年間授業数をあえて削減する「ゆとり教育」の真の意図を、教育課程審議会前会長の三浦朱門氏はこう説明した。「結果の平等を重視した戦後の社会政策が日本の衰退を招いた」という主張のもと、九〇年代に行なわれたルール変更。その結果、私たちは「機会の平等」すら失いつつあるのではないのか。新階級社会の諸相を鋭く報告する問題作。

目次

第1章 「ゆとり教育」と「階層化社会」
第2章 派遣OLはなぜセクハラを我慢するか
第3章 労組はあなたを守ってくれない
第4章 市場化される老人と子供
第5章 不平等を正当化する人々
終章 優生学の復権と機会不平等

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

inukumagorou

0
アメリカ発の新自由主義が日本にも導入されようとしている警鐘の本。社会はこのままかつてのような富めるものと貧しきものに二分化されるのか。これを平成の封建主義と言わずして何と呼ぼう。2011/08/27

kenkeyn

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習熟度別授業、派遣スタッフ、介護保険etc.、著者は日本に蔓延る“構造化された不平等”を次々に挙げつらいます。平等に喧しい日本人がこんなに多くの“不平等”を容認しているなんて信じられないくらいです。ここにはもうひとつ大切な気付きがあります。ノーベル賞学者江崎玲於奈が持論する優生学的教育論、前教育課程審議会会長三浦朱門の「バカは素直なままでいろ」節、竹中平蔵をはじめ金持ち優遇派の経済学者達など、時のひと気取りの田母神前空幕長を挙げるまでもなく身分、お金、学問がかならずしも高い”社会知”を持ち得ないことです。2008/11/11

岩間 宗達

0
読了。終章の優生学は特に考えさせられる内容であった。およそ80年という僅かな時間で我々は社会や子孫に何を遺すことができるのだろうか?斉藤氏のこの一冊も10年20年50年後に開く人がいるかも知れない。彼らがこれを読んでどう感じるか、それを知る術はないが少なくともその時にまだ日本という国が存在していることを願って止まない。2022/08/10

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