四千万人を殺したインフルエンザ―スペイン風邪の正体を追って

四千万人を殺したインフルエンザ―スペイン風邪の正体を追って

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  • サイズ B6判/ページ数 382p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163557908
  • NDC分類 493.87
  • Cコード C0047

出版社内容情報

死者四千万人──世界を席捲した一九一八年、スペイン風邪の恐怖。最悪のインフルエンザウィルスの謎に挑む傑作ノンフィクション

内容説明

1918年、第1次大戦のさなか、「風邪」が世界を席巻した。全米の犠牲者は戦死者数を上回り、日本でも38万人が死亡。住民が全滅し、地図からその名が消えた町もあった。このおそるべきインフルエンザウイルスを追って、1998年、調査団が極北の墓所へ向かった。永久凍土に埋葬された遺体の胸からウイルスを採取しようというのだ。しかし。

目次

第1章 香港でのちょっとしたできごと
第2章 新種の疫病
第3章 いのちのきわに
第4章 凍てつく海岸
第5章 ストレスは極限に
第6章 敬意と厳粛さ
第7章 生命のことば
第8章 3000ドルとシャベル
第9章 おそろしく屈辱的なもの
第10章 プラグ・ドラッグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

84
1918年、世界は四千万人が犠牲となったスペイン風邪に襲われる。当時はまだ「ウイルス」自体が発見されておらず、原因不明で有効な対策はとられなかった。電子顕微鏡の発明により「ウイルス」を知り、分子生物学の進展により、今やその謎の解明にも迫っているが、既に過去になったスペイン風邪の正体は??1998年、調査隊は原因ウイルスを求めて永久凍土に埋葬された遺体があるスバールバール諸島へ向かうが…。一方、米軍病理研究センターでは一次大戦中の患者の遺体片から遺伝子の痕跡を抽出、PCR法を用い遺伝子の増幅に成功する。2020/02/10

しえる

22
読友さんの感想を読んで手に取った本のハードカバー版。なんと言うか、私にはとっても読みにくかったが、研究者の手記なら仕方がないのかも。なぜ中国発が多いのかの背景やスペイン風邪の実態は知りたかったところ。第一次世界大戦も次から読む本の見方が変わりそう。閉鎖的研究でありながら世界規模。やはり権威や政治に翻弄されるのか。まだ理解したとは言えないから、また読み直すことにする。2013/07/22

Roko

14
約100年前、後にスペイン風邪と呼ばれるインフルエンザが世界中で猛威を振るいました。最初はヨーロッパで発生したのですが、数か月後には日本にも上陸しました。世界で4千万人、日本でも38万人が亡くなったそうです。当時、この病気に対する対処法はなかったのです。でも、いつの間にか収束してしまった不思議な病気なのです。ペスト、コレラ、スペイン風邪と、100年に一度大きな病気が流行るのは何故なのでしょうね?2020/04/07

Mark

8
世界中を大混乱に陥れているCOVID-19は、100年前のスペインインフルエンザに匹敵するパンデミックと言われています。未知のウイルスということですが、一体何が「未知」なのか、素人知識を得たいと思い読んでみました。 出版から20年以上が経っていますが、今のこの大混乱を予見する記述も多く見られます。 今回の大混乱が中国の意図的、または未必の故意による結果かどうかはともかく、巨大な人口を抱え、農村では幾多の種が人間の生活領域に近接している場所で、新種の変異ウイルスが発生しないほうがおかしいということです。2020/06/21

nishioda

5
興味深いけれど読みにくい構成だった。1918年のスペインインフルエンザのウイルスを、極地に埋葬された遺体を発掘して見つける1998年の計画がメイン。ドキュメンタリーとしては面白いが、前後が長いし、「インフルエンザでは〇〇で何人死んで、〇〇では何人死んだ」みたいな文章が続くのが冗長かなと。伝播の恐ろしさは今のコロナウイルスに重ねると身に染みる。2020/07/31

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