出版社内容情報
あの丸谷さんが自分自身の体験をふまえ、考え方のコツ、究極の読書法、文章の書き方の極意を具体的かつ実戦的伝授する名講義
内容説明
さあ、頭を鍛えよう!いったいどうすれば「いい考え」が浮かぶのか?考え方のコツ、究極の読書法、文章の極意をあの丸谷さんが直々に伝授します。
目次
1 思考の型の形成史
2 私の考え方を励ましてくれた三人
3 思考の準備
4 本を読むコツ
5 考えるコツ
6 書き方のコツ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
冬佳彰
14
丸谷才一さんブーム(俺だけ)で本書を入手。いわゆる「思考法」の他書とはかなり味わいが異なる。滋味があるというのか。前半は丸谷さんの考え方を育んできた個人史。その後、「思考の準備」「本を読むコツ」「考えるコツ」「書き方のコツ」と展開する。俺的には後半が面白かった。例えば「本はバラバラに破って読め」とか、ブツとしての愛書家が聞いたらひっくり返りそうな話もある。ひいきの書評家を作れ、仮説は大胆不敵に、とかね。ああ、「文筆業者は、まず第一に、新しいことを言う責任がある」ってのは色んな文筆家に聞かせたい言葉だな。2021/01/31
野の花
9
思考の準備のところでホームグラウンドを持つという事を学ぶ。本を読む時それがホームグラウンドであるというような読書をする。二つの主題(当面の対象と自分のホームグラウンド)をぶつけると評論が書ける。本を読むコツのところでは見返しに自分の索引を作る。また、人物表・年表を作る。他にも有意義なことがたくさん書いてあって手元に置いておきたい一冊でした。2017/03/27
悠々人
5
・読書の効用は、情報をえられること。考え方を学ぶことが出来る。そして 書き方を学ぶことが出来る。 ・本との付き合いで大事なのは、孤立した一冊の本ではなく、「本の世界」 に向かい合い、その中に入ること。 納得です。2016/12/04
ジンターカ橋
4
実に面白い本でした。ただ、知識の少ない私にとって例に出される本や作家の多い点で四苦八苦しましたが・・・。本の中で挙げられた作品を読んでから、もう一度読み直す必要がありそうです。2014/06/25
ハイランド
4
あっさり書いてはいるが、これを生かすためには膨大な読書量と、明晰な頭脳を背景として持っていないと難しい。そういう意味で解説の鹿島茂の文章は滑稽。本を読まない学生が文学部に入るなよ。2014/03/25