出版社内容情報
吉行淳之介、村松剛ら、友人の死との際会。しのびよる病いの影。その中で明るさとユーモアを貫く著者の静かな闘い。心にしみる随想
内容説明
命の火をみつめながら…。あい次ぐ友の死を哀惜しつつ、医療のあり方へ苦言を呈し、日本への失望と期待を刻む―命終に到る日々の生の記録。
目次
医者ゆえの迷信
看護婦さんにもっと光を
失われた正月風景
癌=手術の定説を覆す
「看護する悦び」とは
企業進出と米の反日感情
視聴率より“感動”を
羨ましい死にかた
若ノ花の披露宴
もう目くじら立てまい〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
DEE
11
政治と政治家への不信、出版不況、TV番組の質の低下、若者への苦言等々。30年近く前のエッセイだけど、日本は良くも悪くも何も変わってないですよと著者に言ってあげたい。 これらは現在も活躍されている文筆家に言われたらちょっとウザいけど、もう亡くなってしまっているし、なるほどと思いながら楽しく読ませて頂きました。2021/06/01
さつきんぐ
1
遠藤先生のいつにない説教じみたお言葉、ぼやき多めと思っていたら絶筆の最期のエッセイだったとは。ご病気に触れておらずあとがきまで分からなかった。泣けた。最後までありがとうございます、遠藤先生。2022/12/08
mameshiba
0
年をとることについてちょっと考えさせられた。若い世代の苦しみっていうのもあるのだろうけど。匿しておいた方がよいものというのも考えさせられた。インターネットの発展が与えた影響は大きいのだろう。2010/07/08
安二郎
0
国民全員が読めば国が少し良くなる気がする2010/02/13