出版社内容情報
保田に、あるいは村上春樹にとって満州とは何なのか?「右翼」「戦争賛美者」との予断を排し、保田與重郎の存在を今に問う力作評論
内容説明
保田与重郎は「戦争賛美者」か。「煽動家」か。断じて否―。村上春樹を、三島由紀夫を、そしてハイデガーを論じ、日本文学における保田の意味を問う。
目次
第1章 平成の精神
第2章 橋の俤
第3章 天上の修羅
第4章 皇神の道義
第5章 百合と山梔
第6章 昭和の御代
第7章 二十一世紀の歌
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイキ
3
当たり前の事ではあるのかも知れないが、すべてが現在から返照される。現在から照り返されたすべての過去は、たとえ正しくはあり得ないとしても、また、それが暫定的なものでしかあり得ないとしても、かがよう光が眼裏にあと引きつづける限りに於て、ここではすべてが肯われるものとして、一旦はある。しかも、残光をいただく空の眼裏は、人の眼裏よりもみれんに執念い。晷の方へ、晷の方へと誘れるうちに、ひとり迷い見た春の花ざかりの揺蕩は、散華への自傷であり、未だ見ぬ彼方へと向けた魂ふりでもあった。遥かなる何物かへの望見であり、冒険。2020/10/04
ダイキ
2
図書館。2015/03/24
霧
1
ロマン主義というのを世間一般で言われてるよりもう少し細かく見て理解する必要があると感じた。実際に奈良に行ったり、自身の著作を読まないと真の意味でわからないと思う。今のところは留保ということで。2016/04/09
双海(ふたみ)
0
参考になります。2013/08/27