出版社内容情報
大地震で寂れ果てた台北・西門町。かつての賑わいは仮想空間に移されたが、そこで恐るべき殺人が!? 最先端の本格ミステリ登場。
内容説明
仮想都市=ヴァーチャストリートで発生した殺人事件。第1回島田荘司推理小説賞受賞。SF設定の中に構築された高度なトリックと、結末に思わず涙する感動のストーリー。
著者等紹介
寵物先生[ミスターペッツ]
本名・王建閔。1980年生まれ。台湾推理作家協会会員。2007年、「犯罪紅線」で第5回人狼城推理文学賞(現在の台湾推理作家協会賞)を受賞。2008年、初の単行本『吾乃雜種』を上梓。2009年、『虚擬街頭漂流記』で第1回島田荘司推理小説賞を受賞
玉田誠[タマダマコト]
1967年、神奈川県生まれ。青山学院大学法学部卒業。台湾において日本ミステリーの紹介や台湾ミステリーの評論を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっちゃん
28
華文ミステリー!バーチャルの空間での殺人という事で、アナログな私はかなり怯みながら読み始める(笑)だけど、最初のVRの説明部分さえ飲み込めば、後は怒涛のミステリー!先が気になり一気読みタイプの島田荘司推理小説賞受賞作( ̄▽ ̄)2022/05/05
rosetta
20
★★★☆★「13.67」が好きすぎて、でも日本では陳浩基の本が読めないので、「S.T.E.P.」で陳浩基と共作した寵物先生の本にまで手を出してしまったという始末。バーチャルリアリティの世界でかつて活況を呈していた街並みを再現してみたが、インしている状況に不具合が見つかったので原因を探るために上司大山と共に自らバーチャルの街にINした主人公露華。彼女はそこで殺された人物を見つける。それは大山の娘を殺したと疑われていた人物だった。バーチャルの街とリアルな親子の情。主人公との危うい関係性。2019/04/12
布由(ふゆ)
19
読んでるうちはこれがなんでSFなのかわからなかったが ラストでわかった これはSFだ 2017/12/31
アラム
11
台湾ミステリー。ペンネームも独特だが中身もなかなか奇抜。仮想空間に作られた台湾の街中で起きた殺人事件を描くSFミステリー。自分で謎がすべて解けるまであと一歩及ばず。登場人物たちの人間関係が謎の要点となる。ラストの作り方はなかなかうまいと感じた。 しかし人が死ぬほどの衝撃を与えうるフィードバックシステムをVR没入装置に搭載すべきではないだろう。リミッターはないのか。2019/08/27
ぽんずもち三個
8
まず、この本を教えてくれた読友さんに感謝を。本当に面白かった。 これは二度読み必須作品だ。ミステリーとVRとそこに愛を混ぜた物語。今年始まって日が浅いがこれが私的2022年面白い本で3位以内入るのは間違いない。中国語だらけで読むのが辛いがそれを頑張ればこの小説の面白さが伝わるはず。大好きな作品になりました。VR気になってる人は読んで! 最後にもう一度。この本を教えてくれた読友さん、最高の時間をありがとう2022/02/19