ツバメ記念日―季節風 春

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  • サイズ B6判/ページ数 326p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163268002
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

生の哀歓をみごとに描く重松清の四季・春篇

記憶に刻まれた”春”は、何度でも人生をあたためる。憧れ、旅立ち、別れ、幼い日の母の面影-あたたかい涙あふれる十二の春の物語。

内容説明

わたし、お母さんのおひなさま、捨てたくない…。記憶の中の春は、幾度となく巡り来てひとびとの胸をうるおすものがたりの歳時記―「春」の巻、12編。

著者等紹介

重松清[シゲマツキヨシ]
1963年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。91年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。99年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。ルポルタージュ、時評、評論など小説以外のジャンルでの執筆活動も高い評価を受けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ヴェネツィア

341
早春から初夏までの"春”の12の短篇を収録。初出が新聞連載だったので、連載に合わせた結果だろう。いずれも、いかにも重松清といった小説だ。そう、まるで「フーテンの寅さん」のような。安定しているといえばそう、マンネリといえばまたそうなのだ。篇中では巻頭の「めぐりびな」と巻末の「ツバメ記念日」がうまい。後者はもちろん、俵万智の「サラダ記念日」から発想したものだろう。でも、結婚式の披露宴でこんな手紙を読まれたら、花嫁はもちろん、参列した人たちもやっぱり涙がこぼれてしまうだろう。まさに、これこそが重松なのだ。2017/11/06

greenish 🌿

74
(文庫本で読了)古い雛人形が記憶の中の春と共に母の面影を思い起こす『めぐりびな』、子どもが誕生した共働き夫婦が直面した葛藤とその後の日々を描く『ツバメ記念日』ほか12の短編集。「季節風」シリーズの「春」物語 ---雛人形・よもぎ・桜・鯉のぼり・ツバメ・・・美しい四季の移ろいの中で体験した、旅立ちや出逢いを思い出させてくれる優しい一冊。父母との、兄弟との葛藤。幼少期の、学生時代の、社会人としての懊悩。切なく苦しい時も、やがて来る春を想うからこそ越えられるのですね。『さくら地蔵』『ツバメ日記』が沁みました。2014/04/04

ともくん

64
春風のような、暖かな物語たち。 まるで、春が自分を包んでくれているような感じがする。 次から次へと涙が溢れ出てくる。 重松清の筆力の罠に陥ってしまった。2019/09/16

kazu@十五夜読書会

64
『春』めぐりびな・球春・拝復、ポンカンにて・島小僧・よもぎ苦いか、しょっぱいか・ジーコロ・さくら地蔵・せいくらべ・霧を往け・お兄ちゃんの帰郷・目には青葉・ツバメ記念日。記憶に刻まれた"春"は、何度でも人生をあたためる。憧れ、旅立ち、別れ、幼い日の母の面影──温かい涙あふれる12の春の物語。読後感のよい、ほろりとするハッピーエンド作品集でした。単行本を借りましたが文庫購入を検討。2013/06/11

文庫フリーク@灯れ松明の火

64
読み友さんより季節に合わせて、とおすすめ&アドバイス頂いたシリーズ。あまりに寒いので〈春〉を選択。矢沢永吉さん『成り上がり』夢中で読んだ年代の私には、いずれも心に染みてくる物語ばかり。同じような経験しました「ジーコロ」昔、私も青年団でした「島小僧」願いと祈りを桜に込めた「さくら地蔵」一冊の中、地味なのに一番心に響いたのは「拝復、ポンカンにて」来年は夏・秋・冬読んで行きます。蛇足ですが《春夏秋冬》連想したのは泉谷しげるさん。かろうじて浮かんだのはヒルクライム(汗)2011/12/30

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