あの夏、ブルー・リヴァーで

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あの夏、ブルー・リヴァーで

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163163802
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

かつて"人生の師"と仰ぎ、成人して再会した兄はいまカジノの用心棒だ。ナイーブな少年の目で苦い人生を見つめた青春小説の傑作

内容説明

影のなかを歩いた不良っぽい兄、密告したいい子の僕。あの痛切な青春の一夏 あとにくる日々の重み。若さゆえのナイーブさと凶暴性。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

芙由

3
こういうの読むと、いい小説読んだなって思う。一気に読める感じでもないし、決して後味もよくないけど、なんかさらっと読み飛ばすにはもったいない表現があってペース掴まれる。「こんなふうに書くのか」と思う比喩があり、でも全部がわかるわけではなく、ピンとこない部分も残ったまま。ちょっと後悔や消化不良がある方が、何年が経って読むと違うんだろうなという予感があって妙に忘れがたい。2021/06/23

naonchi

2
読友さんからのご紹介本。癒し系のタイトルに流麗な文章。にも関わらず文章の所々に漂う不穏な影。河の流れに浸食されていく土地、沈んだボート,放火事件。兄弟間の年齢差はある意味、圧倒的で一方的。弟の語りのみで、兄の心情が読み取れそうなのは弟に宛てた手紙だけ。しばらく映画を観た後のようにボッーとしてしまった。2012/07/30

s_n

1
不良の兄と、優等生の弟の再会と過去の事件。的確な描写力、端正な語り口に著者の隠せない生真面目さが滲む。中編程度の長さでもよかったのでは。2017/09/23

にゃも

1
ある事件をきっかけに失踪した兄との15年ぶりの再会。作者による繊細な描写に、ああ人はこうまでも感情を言葉にできるのかと感銘をうける。プールと、アイスティーとずっと続く夏。今の幸せに、過去の事件が対照的であざやか。過去の悲劇が、その理由がそして最後の救済の希望に胸が痛くなる。天才だと思う。6点。2012/07/19

fanfan

0
兄と弟。決して逆転することのない二人の立ち位置。弟が語る兄は時には尊敬が混じり、時には侮蔑が混じる。この複雑な感情が選りすぐられた言葉たちで秀悦に書き込まれています。庭のプール、動物園がそんな感情描写とともに、目の前にくっきりと浮かぶ。インパクトのある一冊でした。2013/02/11

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