出版社内容情報
いろいろな意味で"異国"にある人びとの"居心地の悪さ"を描いて力量を示した「モスキート・コースト」作者の精選傑作短編集
内容説明
それぞれの〈世界の果て〉で人々が対面する“ねじれ”いま最もパワフルな作家の九つの短篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MICK KICHI
88
異国の地<世界の終わり>に放り込まれた人々が、奇妙であったり、ある種異常な世界を体験する物語を集めた短編集。 虚しい結末の話が多いが???の多いストーリーについ引き込まれてしまう。人間年齢をある程度重ねるとこんな話でも「まあ、あるわな」と受容してしまう。表題作は子供と妻を愛する者にはホラーだし、「緑したたる島」の閉塞感と身につまされ方は尋常じゃないぐらいに心に刺さる。作者の短編小説の技量を感じる。掌編「コルシカ島の冒険」の中年男の悲喜劇には共感します。2018/11/13
tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。
4
村上春樹訳
hirayama46
2
はじめてのポール・セロー。気づいたら様々な物事がすでに手遅れになっているかのような作風は好み。いわゆる喪失感ではあるのですが、全体的に茫漠とした、ゆらゆらとした不安感を伴う喪失だったように感じました。こういうのは自分的にたいへんしっくりします……。2018/10/24
抹茶ケーキ
1
短編集。昔の外国に住んでいた時のことを思い出して、特に「サーカスと戦争」が印象に残った。2016/12/27
やいまゎ
1
ポール・セルローのテーマは、「楽園を求め続け、裏切られ続ける人々の物語。」訳者は30代後半の村上春樹です。2011/04/22