出版社内容情報
近未来アメリカ、すべての女性は一日100語以上喋ることを禁じられた。その中で怒りを抱えながら夫と子供たちと暮らす認知言語学者のジーンの生活に、ある日転機が訪れる。声を、愛を、創造を奪われた女たちを描く、いまこの時代に読むべきディストピア物語。
内容説明
アメリカのあらゆる女性から、言葉が奪われた―。大統領の強制的な政策のもと、すべての女性の手首に、一日100語以上を喋ると強い電流が流れるワードカウンターがつけられた。女性たちは日常生活を制限され、出国することも禁じられた。認知言語学者だったジーンは、夫、息子たち、幼い娘とともに暮らしていたが、ある日彼女の前に大統領の側近たちが現れる。かつて失語症の研究をしていた彼女に、事故で脳に損傷を負った大統領の兄を治療する研究を、ある条件と引き換えに依頼したいというのだが…。“21世紀版『侍女の物語』”と激賞を浴びた、いま、この時代に読むべきディストピアSF。
著者等紹介
ダルチャー,クリスティーナ[ダルチャー,クリスティーナ] [Dalcher,Christina]
アメリカ生まれ。ジョージタウン大学で理論言語学の博士号を取得。2018年に刊行されたデビュー長篇である『声の物語』で高い評価を受けた。現在、アメリカ、イギリス、アラブ首長国連邦の大学で音声学を教えている。バージニア州ノーフォーク在住
市田泉[イチダイズミ]
1966年生、お茶の水女子大学教育学部卒。英米文学翻訳家。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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