出版社内容情報
恐ろしくも美しい洞窟、地下のダークマター観測所、大戦の傷が残る東欧の山地、グリーンランドの氷穴、北欧の核廃棄物の墓――英国の優れたネイチャーライターが様々な土地の地下と、そこに関わる人々の思いをたどる。数々の賞を受賞したアウトドア文学の傑作
内容説明
英国の丘陵の下に広がる恐ろしくも美しい洞窟、鉱山の地下深くのダークマター観測所、大都市の公園における木々の交感、カルスト地形の下を流れる川、大戦の傷が残るスロベニアの山地、最果ての洞窟の壁に描かれた赤い人影、氷河が解けつつあるグリーンランドの青い氷穴、北の島の地下に作られた核廃棄物の墓―。わたしたちの足の下には何があるのか。イギリスの優れたネイチャーライターが、神話、文学、記憶、そして土地そのものから、様々な地下空間と、そこに関わる人々の思いをたどる。ウェインライト賞、スタンフォード・ドルマン紀行文学賞、ナショナル・アウトドア・ブック・アワード受賞作。
目次
第一の部屋
第1部 見ること(イギリス)(埋葬(サマセット州メンディップ丘陵)
ダークマター(ヨークシャー州ボウルビー)
低木層(ロンドン、エッピングフォレスト))
第二の部屋
第2部 隠すこと(ヨーロッパ)(見えない都市(パリ)
星のない川(イタリア、カルソ地方)
空虚な土地(スロベニア山岳地帯))
第三の部屋
第3部 幽霊(北)(赤いダンサー(ノルウェー、ロフォーテン諸島)
淵(ノルウェー、アン島)
時の青(グリーンランド、クルスク)
融解水(グリーンランド、クヌート・ラスムッセン氷河)
隠し場所(フィンランド、オルキルオト)
地表へ)
著者等紹介
マクファーレン,ロバート[マクファーレン,ロバート] [Macfarlane,Robert]
1976年、イギリス、ハラム生まれの作家、ケンブリッジ大学エマニュエル・カレッジのフェロー。2003年のデビュー作Mountains of the Mindでサマセット・モーム賞を受賞し注目される。自然や土地とそこに見える人々の記憶を描く筆致に定評がある。2019年に発表した第九作にあたる『アンダーランド―記憶、隠喩、禁忌の地下空間』は、ウェインライト賞、スタンフォード・ドルマン紀行文学賞、ナショナル・アウトドア・ブック・アワード(自然史部門)を受賞したほか、数々の有力紙誌で高い評価を受けた
岩崎晋也[イワサキシンヤ]
1975年生まれ。京都大学文学部卒業。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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