魂に息づく科学―ドーキンスの反ポピュリズム宣言

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魂に息づく科学―ドーキンスの反ポピュリズム宣言

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  • サイズ B6判/ページ数 528p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152098078
  • NDC分類 404
  • Cコード C0040

出版社内容情報

理知軽視のポピュリズム的傾向に異を唱える声明をはじめ、進化学から世相までの広いテーマをとりあげた、待望のドーキンス論文集成。ブレグジット、トランプ大統領誕生に象徴される理知軽視のポピュリズム的傾向に異を唱える声明をはじめ、進化学から世相までをとりあげた珠玉のエッセイ・講演録などから厳選。ファンはもとより世情に我慢ならぬ読者の清涼剤となる、待望のドーキンス論文集成

リチャード・ドーキンス[ドーキンス リチャード]
著・文・その他

大田 直子[オオタ ナオコ]
翻訳

内容説明

英国のEU離脱決定と米国トランプ大統領の誕生。これらは近年世界を跋扈するポピュリズムを象徴する出来事だった。それに誰よりも焦燥感を覚えたのが、理を愛してやまないドーキンスである。彼のホームグラウンドである進化学をはじめとするサイエンスから、日に日にタガのはずれていく世界を憂う論説、切れ味抜群の辛辣なエッセイ、そして愛する人物たちのスケッチなど、世界随一の啓蒙家が思うさま腕を振るって綴った珠玉の文章を選り抜いて編集。筋の通らない世相への一服の清涼剤として、いまこそ求められるドーキンス論考集成。

目次

第1部 科学の価値(観)
第2部 無慈悲の誉れ
第3部 未来の条件
第4部 マインドコントロール、災い、混乱
第5部 現実世界に生きる
第6部 自然の神聖な真実
第7部 生きたドラゴンを笑う
第8部 人は孤島ではない

著者等紹介

ドーキンス,リチャード[ドーキンス,リチャード] [Dawkins,Richard]
1941年、ナイロビ生まれ。オックスフォード大学にてノーベル賞学者ニコ・ティンバーゲンのもとで学ぶ。その後、カリフォルニア大学バークレー校を経てオックスフォード大学レクチャラー。動物行動研究グループのリーダーの一人として活躍。2008年まで「科学的精神普及のための寄付講座」初代教授をつとめた。王立協会フェロー、王立文学協会フェロー。著書の『利己的な遺伝子』で名を学界の外にまで知らしめる

大田直子[オオタナオコ]
翻訳家。東京大学文学部社会心理学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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やいっち

36
いかにもドーキンスらしい、諧謔と知的遊び心と、生真面目なほどに紋切り型の欧米の神信心の勢力への徹底した論難。  同時に、ドーキンスの言う科学は、社会にとって必要なものであると同時に、それ以上に、魂にとっての驚異なのである。アメリカの先住民族たちが、「グランド・キャニオンの縁で深い宇宙と遠い昔について黙考している魂にとっての驚異」に比高できるものなのである。2019/01/19

トムトム

28
キリスト教、大丈夫?と思うような。トランプさんが大統領になるのは、ダメでしょう?みたいな。一回目はゴニョゴニョと頭に入らないまま読みました。2回続けて読んだら、ナルホド!ドーキンズさんを分かっていないと読めない文章だと思いますが、読み込めば「そういう概念、考え方か」と、発見があると思います。2022/10/24

zoe

21
科学の特徴。例えば同じ疑問に対して、文化的背景・多様性に関わらず同じ答えに行きつく。宗教は、9.11の誘導ミサイルを作り出せる。先入観や習慣を捨て、寛容な耳と好奇心で臨み、何かを学ぶ。宗教を教えず、宗教について教える。人類の誕生はたかだか数千年ではない。進化は連続。時間は連続。時間は川の流れのように流れるもの。人は時間を流れる?何が遺伝なのか。幼少期に信用できる成人個体から無条件に学ぶこと。親切は素晴らしく、広げる価値があり、宗教は広める方法を知っている。ビッグバンより前。北極より北。2018/12/19

えも

19
ああ、やっぱり読むのに時間がかかったな。翻訳という要素を差し引いても、ドーキンス真面目で理屈っぽいから▼でもドリトル先生が原点だったり、ティンバーゲンの弟子だったりするから、自然をみる目がとても優しい▼もちろん宗教、特に進化を認めない創世記モノに対しては、それはもうくどいほど攻撃してて、それもまたドーキンスの面目躍如だね♪2019/03/11

trazom

19
「利己的な遺伝子」「神は妄想である」などの著作を通じて、その確信に満ちた思想に圧倒されたドーキンス博士の41編の論文を8つのカテゴリーに編集した作品集である。いつもながら「理性と論理」に基づいて「科学的思考」に徹する博士の信念が、宗教や迷信の持つ欺瞞を、これでもかと言うほど叩きのめす。博士の論調の怜悧な切れ味は冴えわたっているが、でも、いくつかの作品の中で、博士の人間的な温かさに触れることができたのは救いだった。そうやって読むと、博士お得意のシニカルな比喩も、ユーモアとして捉えることができる気がしてくる。2018/12/19

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