出版社内容情報
経済成長を情報成長ととらえ、経済学にネットワーク科学を組み合わせたアプローチの、「経済複雑性指標」なる予測力の高い手法で注目された、WIRED誌「世界を変える50人」に数えられた気鋭の研究者が説く、斬新な切り口で「成長」を理解するための科学解説。
セザー・ヒダルゴ[ヒダルゴ セザー]
千葉 敏生[チバ トシオ]
内容説明
混迷の時代、「経済成長とはいったい何なのか?」とあらためて問われることが少なくない。MITメディアラボで先端科学の幅広い試みに従事するヒダルゴは、「経済成長とはそもそも情報成長のひとつの表われにほかならない」という一歩高い立場から、経済現象の本質的な解説をしてのける。経済成長の著しい場所は、ほうっておけば混沌が支配するはずの物理世界で情報が結集し、秩序が形成されるポイント―著者の提唱する「想像の結晶化」作用が起こる場所だ。複雑系科学やネットワーク理論を駆使して開発した「経済複雑性指標」で注目を浴び、WIRED誌上で「世界を変える50人」に数えられた若き旗手が熱く説き語る、ハイエク図書賞最終候補の先端経済/科学解説。
目次
1 原子のビット(タイムトラベルの秘密;無意味の実体;永遠の異常)
2 想像の結晶化(脳に生まれて;増幅エンジン)
3 ノウハウの量子化(個人の限界;関係構築のコスト;信頼の重要性)
4 経済の複雑性(経済の複雑性の進化;第六の物質;知識、ノウハウ、情報の密接な関係)
5 エピローグ(物理的秩序の進化―原子から経済まで)
著者等紹介
ヒダルゴ,セザー[ヒダルゴ,セザー] [Hidalgo,C´esar]
1979年チリ生まれ。アメリカのノートルダム大学でアルバート=ラズロ・バラバシの指導のもと物理学の博士号を取得。現在はマサチューセッツ工科大学(MIT)准教授であり、MITメディアラボでcollective learning groupを主導する。ハーバード大学ケネディスクールのリカルド・ハウスマンとともに経済成長の予測手法として有用な「経済複雑性指標」(ECI)を開発、複雑系経済学からデータビジュアライゼーションまで多彩な分野で活躍中
千葉敏生[チバトシオ]
翻訳家。1979年横浜市生まれ。早稲田大学理工学部数理科学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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