意識は傍観者である―脳の知られざる営み

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  • サイズ B6判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152092922
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0045

内容説明

最新脳科学が明かす、心と脳の予想に反したあり方を、平易かつみずみずしく活写。ニューヨークタイムズほか多くのベストセラーリストをにぎわせた科学解説書が、満を持して登場。

目次

第1章 僕の頭のなかに誰かがいる、でもそれは僕じゃない
第2章 五感の証言―経験とは本当はどんなふうなのか
第3章 脳と心の隙間に注意
第4章 考えられる考えの種類
第5章 脳はライバルからなるチーム
第6章 非難に値するかどうかを問うことが、なぜ的はずれなのか
第7章 君主制後の世界

著者等紹介

イーグルマン,デイヴィッド[イーグルマン,デイヴィッド][Eagleman,David]
アメリカ、ニューメキシコ州生まれ。テキサスのライス大学で英文学を修めたのちにベイラー医科大学で神経科学のPh.D.を取得。現在は同大学で認知行動学研究室を主宰する神経科学者

大田直子[オオタナオコ]
翻訳家。東京大学文学部社会心理学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本正行

85
 読み終えて一週間も経つと、内容を忘れてしまう。表面的には。しかし、頭の奥底で、脳や意識、その他諸々の器官が人間の行動、人体の動きに深く影響しているのは、はっきり脳に刻み込まれた。本来の知識とは、そういうものを目指している。出典やエビデンスは大事、専門家として生活するには欠かせない。素人が自己研鑽、考えるための読書としては、それでいい。忘れつつ憶えておくこと。いつもいつもすべて憶えていたら、脳はパンクする。適当に忘れ、適当に憶え、総合的に心身で覚える。そうありたい。必要なものを必要な時に思い出す。2024/01/21

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

46
私たちの行動、思考は、本当に自分自身のものなのか。自分の意志とは何か。意識というのは、会社のCEOのようなもの。後半に書かれていた犯罪などについての脳の話は、以前読んだ『犯罪に向かう脳』で知っていたので、より理解しやすかった。2016/10/05

チャーリブ

42
私たちは、自分の身体という船の船長のように感じていますが、最新の科学的知見によると実はそうではなく、この船はむしろある種の自動操縦で動いており、私たちが意識化したり、決定したりできることはそれほどないという内容です。私たちが目にしている光景も一種のVRであり、メタバースなどの仮想空間と区別する意味はますますなくなってくるでしょう。また、私たちが強く遺伝の影響下にあることを考えると個人の行動の責任を一律に問うことも難しくなるかもしれません。悩ましい時代です。2023/07/17

禿童子

35
人の意識は脳が行っている活動の一部分にすぎず、事実上、意識は脳の活動にアクセスできない。その人の人格も脳腫瘍や麻薬によって変容する、つまり意識がコントロールできない。個人の自由意志が否定されるなら、個人に悪や犯罪の責任を問うことができるか?前頭葉を訓練させるという奇抜な対策を考えていますが、神経法学が有効かは疑問ですね。脳科学と遺伝学と進化論をミックスした議論は面白いので読ませる本ですが、何か本質に届いていないような気もします。「進化論」を持ち出す議論は、仮説に仮説を重ねて「事実」にするので要注意です。2019/08/05

出世八五郎

32
以前、ネット上で“私”とはただ、その人間の行為を見ているだけの存在だと知り、この分野に興味を抱いた。仏教の諸法無我が西洋科学で証明されてる本と考えていいと思う。釈迦は“私”とは存在しないと言ったと思うが、ラマナ・マハルシは真我なしに人間は機能しないと言う。事実は置いといて、地動説が人間の権威を失墜させたが、世界が広がり人間は進歩した。そして、新たにこの諸法無我が人間の普遍的知識になりえれば、再び人間の権威つまり人間中心主義を失墜させるが、人間の世界を広げるだろうとある。そうすれば世界は平和になると思う。2019/01/30

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