イマココ―渡り鳥からグーグル・アースまで、空間認知の科学

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  • サイズ B6判/ページ数 341p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152091260
  • NDC分類 141.2
  • Cコード C0040

出版社内容情報

ヒト独自の空間認知システムは、GPSなどのナビ技術や、都市/建物/ウェブ空間設計にどう反映されているのか。またこうした人工空間は、ヒトの行動や思考にどう影響するのか。斯界の第一人者が、ウェブ時代の空間認知研究を完全ナビゲート!

「ヒトの空間認知の仕組み」が分かると、こんなことができます・分かります!
●あらゆる動物の中で、ヒトだけが迷子になるわけ。
●あなたの家をより居心地よく見せる(そして高値で転売する)演出テクニック。
●客の財布のヒモをとことん緩める、ショッピング・モールやカジノの空間設計。
●社員同士のコミュニケ―ションを活発にし、生産性をあげる、オフィス空間のレイアウト。
●ル・コルビュジエの近代都市計画が失敗した理由。
●各種GPSサービスやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)にヒトが夢中になるわけ。
●パソコンやiPhoneよりストレス・フリーな、環境に情報を埋め込む「カーム・テクノロジー」の可能性。
●室内にいるヒトの行動や心理を読みとって環境を変化させる、「レスポンシブ・アーキテクチャ」の可能性。
etc...

内容説明

地上でもっとも方向音痴な生物であるヒトは、どうやって自分の現在位置を知ったり、目的地までの道のりを決めたりしているのだろう?ヒト独自の空間認知システムは、GPSなどのナビゲーション技術や、都市・建物・インターネット空間の設計にどう反映されているのだろう?そして、こうした人工空間のはざまで生きることは、私たち現代人の振るまいや想像力に、どんな影響を与えているのだろうか―。斯界の第一人者がナビゲートする、空間認知科学の最前線。

目次

イントロダクション―なぜヒトは迷子になるのか?なぜアリは迷子にならないのか?
1 アリがショッピングモールで迷子にならないわけ―ヒトと動物はどのように空間をナビゲートするか(ターゲットを見つける―すべての動物に共通する、道を見つけるための初歩的な方法;ランドマークを探す―見えるものを使って見えないものを探す;ルートを探す―前に自分がどこにいたかを思い出しながら、いまどこにいるかを確かめる;世界に埋め込まれた地図―ベテランのナビゲーターは道を見つけるための特別な感覚をどう使っているのか ほか)
2 空間をつくるヒト、ヒトをつくる空間―ヒトの空間認知システムは、住まい、オフィス、都市、そしてバーチャル世界とどう関わるか(家の中の空間―私たちのメンタルマップは、家の中における行動にどう影響するか;働く空間/働きかける空間―ヒトが頭にえがく地形は、私たちの振るまいにどう作用するか;都市空間―自分の現在地を知っていること(あるいは知らないこと)は、都市における生活にどう影響するか
第10章 サイバースペース―なぜヒトは電子世界に住めるようになったのか ほか)

著者等紹介

エラード,コリン[エラード,コリン][Ellard,Colin]
1958年ロンドン生まれ。ウェスタン・オンタリオ大学で博士号(心理学)を取得し、現在カナダ・ウォータールー大学実体験型バーチャル環境研究所(RELIVE)所長。専門は認知科学・実験心理学。バーチャルリアリティ・プログラムを用いたナビゲーション研究の第一人者として著名で、認知科学の見地から建築空間や都市の設計に助言を行なっている

渡会圭子[ワタライケイコ]
翻訳家。上智大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

多聞

16
空間認知科学について、動物の生態や人間の特性、空間のレイアウトや最新のテクノロジー、SNSなどの観点から論じた良書。さらに濱野智史によるアーキテクチャに関する補論もあり、非常に幅広い内容となっている。空間がいかに生活や都市計画、仕事のモチベーション、コミュニケーションなどにも影響を与えているということが興味深かった。「私たちはどこにいるのか?私たちはここにいる。将来私たちがともにいられるかどうかは、人と場所とのつながりがもたらすものの深い真実を感じ、理解する道を見つけられるかどうかにかかっているのだ」の一2013/02/28

木ハムしっぽ

4
アリや鳥、ネズミがどのように空間を認知しているのか、翻って人間は?という動物の空間認知の仕方の違いを前半で概説する。さらに後半は、建物や都市、サイバースペースが快適であるとは?という視点で生活空間の捉え方が解説される。私的には前半が興味深かった。鳥が地磁気を感じているとは知ってはいたが、その強さの分布を地図として認知しているとは。サハラサバクアリは偏光を認識する目と、通った経路を精密に積分出来る能力があり、目印のない砂漠でもエサを巣まで最短ルートで帰ってくるという。それに比べて人間は如何に頼りないことか。2024/01/05

☆ツイテル☆

3
フライヤー2021/10/12

yuki-m

3
脳の中の地図の認識方法が、動物は幾何学的・感覚的な認識であるのに対して、人間は位相的な認識をしているという点は初めて知って面白かった。自然環境との繋がりは、単純に緑を配置すればいいわけではなく、自然環境への空間認知を導き、引き出すような建築様式が必要なのだなと思った。2010/07/29

メルセ・ひすい

3
13-103赤47★5 サイバースペースの話題★アーキテクチャー・・「ミクシィ」・・「ニコニコ動画」 ヒト独自の空間認知システム… CPS ナビ これからの都市・建築物どう反映されていくのか。 猛スピードで疾走するサイバースペース論議…! ヒトと獣と地球と 大航海時代以前のアボリジニ イヌイット・?… 。。最も方向音痴な動物・人は、目的地までの道のりをどう決めているのか。人と動物の空間ナビゲート法から、人の空間認知システムと都市やネット空間との関わり方まで、豊富な実例でナビゲートする。2010/06/16

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