内容説明
アメリカの夢の象徴であるハリウッドの映画産業。しかし、高騰するスターの出演料、宣伝費、そして映画人口の減少により、スタジオの収支は恒常的に赤字だといわれる。事実、2003年にメジャー6社は、映画の製作・配給に180億ドルを費やし、全世界の入場料収入からわずか64億ドルしか回収できなかった。では、映画会社はいったいどのような“錬金術”を使って利益を得ているのだろうか?また、映画から上がった収益は、監督、プロデューサー、俳優、脚本家などの関係者のあいだでどのように分配されるのだろうか?そんなハリウッドの映画ビジネスのからくりを白日の下に晒してみせるのが本書である。アメリカを代表するヴェテラン・ジャーナリストが、“門外不出”といわれるスタジオ各社の財務諸表やバランスシートに基づく数字を縦横に駆使し、卓越した筆致で描きだす画期的ノンフィクション。
目次
二つのハリウッド
第1部 新しいシステム
第2部 芸術の欺瞞と欺瞞の芸術
第3部 観客作り
第4部 ハリウッドの経済論理
第5部 ハリウッドの社会論理
第6部 ハリウッドの政治論理
著者等紹介
エプスタイン,エドワード・J.[エプスタイン,エドワードJ.][Epstein,Edward Jay]
1935年、ニューヨーク生まれ。コーネル大学卒。ハーバード大学大学院で博士号取得。ハーバード在学中に、ケネディ大統領暗殺をリー・ハーベイ・オズワルドの単独犯行とした『ウォーレン委員会報告書』に異議を唱えた、Inquest:The Warren Commission and the Establishment of Truthを発表し、高い評価を受ける。博士号取得後は、70年代、MIT(マサチューセッツ工科大学)とUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で政治学を教えたが、やがてジャーナリスト・作家として独立。1996年に発表したDossier:The Secrel History of Armand Hammerは、フィナンシャル・タイムズが選ぶ最優秀ビジネス書、および最優秀ビジネス評伝に選定された
塩谷紘[シオヤコウ]
ジャーナリスト・翻訳家。1940年生まれ。AP通信社記者、『リーダーズ・ダイジェスト』誌日本版編集長、文藝春秋北米総局長などを経て、04年に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まめタンク
ゲオルギオ・ハーン