ヴィーナスという子―存在を忘れられた少女の物語

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ヴィーナスという子―存在を忘れられた少女の物語

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  • サイズ B6判/ページ数 492p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152084255
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

内容説明

心を閉ざした少女がただ一人頼りにしていたのは、知的障害をもつ姉だった。情緒障害児との心の交流を描き、世界中に感動を呼んだ著者が、福祉の連携の難しさ、教育の理念の実践の対立など、新たな問題に立ち向かう渾身のノンフィクション。

著者等紹介

ヘイデン,トリイ[ヘイデン,トリイ][Hayden,Torey]
1951年5月21日、米国モンタナ州生まれ。情緒障害児教室や福祉施設などでの体験を綴った数々のノンフィクションで、世界中に大きな感動を巻き起こしている。1980年に発表した『シーラという子』は世界29カ国語に翻訳され、各国でベストセラーを記録した。その後も『タイガーと呼ばれた子』『よその子』『檻のなかの子』『幽霊のような子』『愛されない子』とつぎつぎにノンフィクションを発表している。小説に、心の闇を見つめる確かな目と豊かな想像力で描いた『ひまわりの森』『機械じかけの猫』がある。また、精神科医の斎藤学氏との対談を収録した『子どもたちは、いま』も大きな話題を呼んだ。1982年に英国人の夫と結婚し、現在は家族とともにスコットランドに住む。執筆活動のかたわら農業を営み、児童心理学の研究も続けているほか、児童虐待や自殺の防止ホットラインの活動にも力を尽くしている。1998年以来、度々日本を訪れている

入江真佐子[イリエマサコ]
1953年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Rin

59
【図書館】話さず反応も示さないヴィーナス。多動で攻撃的な男の子たち、それが今度のクラス。人種や障害への差別に児童虐待。教育方針の違い、福祉サービスの連携の難しさ。深刻な問題が積み重なる中でも、ユーモアと明るさを絶さないトリイ。子供たちにも相手を思いやる、クラスを愛する気持ちが芽生えている。相手を救いたいと思っても自分や周囲が考える相手の幸せと、本人の描いている幸せは違う。回り道をしながら迷って後悔しながも、諦めずにぶつかって。全力で子どもを抱き締める、あなたは特別だと伝えるトリイ。刺激を受けれる本です。2016/07/28

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

28
教師トリィの辛抱強さにいつもの通り脱帽。アメリカの貧困家庭の凄まじい不幸の中で育った子どもがここまで持ち直す事ができるのか。すごい。2022/03/02

ちょこまーぶる

8
最初は読みづらかったけど、どんどん引き込まれてしまいました。先生二人の価値観の葛藤が痛いほど理解できてしまった。そして、改めて人種問題が教育に深く入り込んでいる現実を理解できた思いです。極めつけはクラス最後の日のヴィーナスの書いた想いの一言には号泣してしまった。2012/10/21

しろはは

4
 久し振りにトリイ・ヘイデンの本を読みました。子供たちの置かれている環境や家族を含む周りの人々にどう扱われ、傷つけられてきたかということを読むと苦しくなってくるのですが、温かい愛情を持った人に接し、適切な療育を受けて、子供たちがどんどん変わっていく様子を読むとほっとします。  この人は、自分が失敗したことも人間関係でうまくいかなかったことも正直に書く人なので、そういうところも好きです。2013/02/18

よぽ

3
同僚との軋轢、どこにでもあるのですね。 何はともあれ、最後のヴィーナスのメッセージに救われた思い。2019/02/20

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