内容説明
アーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックは、1968年に公開された映画『2001年宇宙の旅』のなかで、スーパーコンピュータHALを創造した。いっさいのエラーを犯さないとされていたが、矛盾した命令に引きおこされた葛藤によって、HALは最大のエラー、殺人を犯し、全接続を絶たれてしまう。しかしHALは、人間に近いコンピュータをつくろうとした人類の夢を、その莫大な遺産としてわれわれに残した。今HALの遺産を研究することによって、われわれは21世紀のコンピュータ・テクノロジーの驚くべき姿をそこに発見することになるのである。新世紀、はたして機械は人間のような知性を持つようになるのか?16人の現代の叡知が、その該博な知識を駆使してこれを徹底検証した、最先端コンピュータ・ノンフィクション。カラー写真、図版満載。
目次
よく考えぬかれた夢
セットに立った科学者
HALは製造可能か?
「完全無欠でありエラーもない」?
「とても楽しいゲームでした」
「話すコンピュータ」
いつHALはわれわれの話を理解するようになるか?
「もうしわけありませんが、デイヴ、それはできません」
『2001年宇宙の旅』から2001年へ
コンピュータの目〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yooou
1
☆☆☆☆★ 10年ぶりぐらいで再読。あらためて読んでも示唆に富んでてとってもスリリングでした。2011/02/03
takao
0
人工知能を目指していたんだな。2016/09/07
sakugetu
0
今読むと、素朴な議論をやっているなあ、よくこんな本訳したよなあとか思いながら、と思わされる一方で、表情解析、音声分析、遺伝的アルゴリズム、コンピュータチェスの問題など、90年代末はこんな感じだっけみたいに読んだ部分もある。現在でも最前線で活躍している、ミンスキー、カーツワイル、ノーマンといった人々の「2001年」への感想を読めたのが興味深かった。カーツワイルは10年近く、この後も同じ議論をやっているんだあといった発見もあった。そもそもがアンソロジー本なので、内容は古すぎて古典にもならない内容だけど。2011/12/14
c3po2006
0
★★★★2011/07/22