内容説明
歴史研究のために中世にタイムトラベルした女子学生の運命を描く衝撃の問題作。ヒューゴー賞・ネビュラ賞ローカス賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
94
今カミュの『ペスト』が売れているそうだが、私はむしろこちらを再読したいな。2020/03/09
藤月はな(灯れ松明の火)
84
読友さんの感想が呼水となり、図書館が開いた時に書庫から借りられました。中世の牧歌的な生活を調べてみたかったキヴリン。心配するダンワーシー先生を他所に「言語や衣装、当時の女性の立場などの下調べはバッチリです!それにちゃんと伝染病の予防接種もしているから大丈夫!」と押し切るような形でタイムスリップ。相変わらず、ここの学生は当時の状況を舐めるような楽観主義が強すぎないかい!?そして起こる番狂わせ。終盤、冷静さを失いまくるダンワーシー先生に対し、やんちゃだったコリンが大人にならざるを得なかった事に言葉を失う。2020/05/02
ネロリ
9
“「三人の王さまよ」とアグネスはため息をつくようにいった。”中世での不衛生さが細かく描写されているので、疫病の恐ろしさが生々しい。聖人の象徴を持つキヴリンが神に救いを求め、救いに行けないダンワーシイが神の代弁をする。でも、「いかなる障害があろうとも、かたときも自分の鐘を離れてはならない」いろいろ目的や手段は違うけれど、登場人物たちの多くは、自分の鐘を鳴らし続けた。それが救いなのかもしれないと思った。そして、ウィリアムの有能さにはビックリ。全然、病弱では無い。2011/09/04
cassyu
7
やっぱり2/3はきつくて^^;あちらこちら浮気しながら(入眠もしながら)進みましたが第3部になってからは一気呵成!・・・面白いのですが、これが作風だとすると余力のある時でないとチトきつい。残シリーズはぼちぼちいきます。2013/08/17
Kitinotomodati
6
タイムトラベルの仕組みがわからないので、何に問題があるのかも理解出来ないまま、物語の中に放り込まれた。後半、中世でキヴリンが活躍しはじめると、結末が気になってスピードアップした。でもあんまりどの人物にも共感できなかったため、どっと疲れた。2020/01/01