24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉

24人のビリー・ミリガン―ある多重人格者の記録〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 327p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784152035257
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

出版社内容情報

ダニエル・キイスは小説家だが、この二作はノンフィクションである。ビリー・ミリガンの多重人格による無罪判決は社会的大問題になり、精神鑑定をした医師(合計一二人の精神科医と心理学者)と無罪判決をした判事(合計六人)には、囂々たる非難があびせられた.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』145頁、より)

内容説明

1977年、アメリカ、オハイオ州で、連続強姦事件の容疑者としてビリー・ミリガンという青年が逮捕された。しかし彼には犯行の記憶がまったくなかった。実は彼の内部には、ビリー本人を含め、何と24もの人格が存在していたのだ。性格だけでなく、知能、年齢、国籍、性別さえ異なると称するこれらの人格たち。彼らはなぜ生まれたのか。一貫した意識を奪われ、何度も自殺を試みるほど精神的に追いつめられたビリーは、どのように混乱をのりこえていくのか。そして裁判のゆくえは…。脳に障害をもつ青年を主人公にした『アルジャーノンに花束を』で圧倒的な支持を得たダニエル・キイスが、多重人格という驚異の世界を描いた傑作ノンフィクション。

目次

心のなかの人々
第1部 混乱の時期
第2部 〈教師〉の誕生

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bookkeeper

44
★★★★☆ 再読。レイプ事件の被疑者は解離性同一性障害(多重人格障害)だった、という衝撃のノン・フィクション。 当時、この障害はあまり認知されておらず、罪を逃れるための詐病ではないかと考える人も多かった。しかし、実際に人格の交替を目の当たりにした人達は、検察官に至るまでこれを信じるに至った。3歳〜26歳、性別も言葉の訛りも、身に付けたスキルもまちまちな人格は、演技とは考えられないものだった。 気がつくと時間が経過していて、その間の記憶が無いのはとても怖い。そうした障害を抱えるに至る経緯は胸が痛む。2019/06/06

ミカ

34
【図書館】強盗強姦事件で起訴されたビリーミリガン。しかし、彼は事件のことをなにも覚えていない。そう、彼には大きな秘密があった。24人の人格を持つ多重人格者だったのだ… これがノンフィクションだから驚き。「アルジャーノンに花束を」で有名なダニエルキイスの徹底した取材で明らかになる真実。複雑でかなり重い内容だけれども下巻も読まずにはいられない。2016/05/27

イトノコ

27
1977年、アメリカ、オハイオ州で連続レイプ犯として逮捕されたビリー・ミリガン。犯行時の記憶がないというビリーには10を超える人格があることが明らかに。/多重人格者を描いたノンフィクション。「対になる人」からやっと読めた。共通するのは、虐待など何らかの強烈なストレスから逃れるために別の人格を作るということ。ひたすら苦痛を受け入れるための人格と言うのもどちらにもあったかな。しかしビリーの場合は養父の虐待以前に他の人格が誕生しているそうで、それにより逆にトラブルを招いているような気も?下巻へ。2022/11/22

ゆぎ🖼️

26
神童のビリーは養父の虐めから逃れるというか脳の防衛本能で記憶を失いながら3歳、4歳の少年の人格に代わってわけが分からない苦痛を受けたり、母親や学校の厳しい叱責から逃れるように不登校になって図書館にこもり医学書や電気工学を読み漁って子どもを守る大人の人格を作り、手錠や縄脱けを学んで犯罪者の人格にもなってしまう。それぞれの人格が1日の中で入れ替わり始末と状況に混乱するようになり落ち着いた大人の人格が秘密のルールを作っていく、スポットという舞台みたいな思考がビリーの実の父がコメディアンだったように。2021/04/07

へーた

23
多重人格の話に興味引かれ読んでみました。人格がたくさんと、さらに関係者もたくさん出てくるので誰が誰だか??と混乱したり読み返したりすることが多々ありました。が、慣れてくるととても興味深く、面白く感じました。今後の展開も気になるので下巻も読みます。2014/11/23

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