海外SFノヴェルズ<br> アルジャーノンに花束を

海外SFノヴェルズ
アルジャーノンに花束を

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 241p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152020079

内容説明

33歳になっても、幼児の知能しかないチャーリイ・ゴードンの人生は、罵詈雑言と嘲笑に満ちていた。それでも、人の好いチャーリイは、少しも挫けず、陽気に生きていた。そんなある日、彼に夢のような話が舞い込んだ。大学の偉い先生が、頭をよくしてくれるというのだ。願ってもないこの申し出に飛びついたチャーリイを待っていた連日の苛酷な検査。検査の競争相手は、アルジャーノンと呼ばれる白ネズミだ。やがて、手術を受けたチャーリイに新しい世界が開かれた。友情、愛、憎しみ、性、そして人生の悲哀。それらが渦まく正常人の社会は、何も知らなかった白痴の状態より決してすばらしいとは言えなかった。そして、何よりもチャーリイを苦しめるのは、彼を見捨てた肉親への愛であった。彼は家族の驚嘆、そしてそれに続く笑顔を思い浮かべ、希望に胸ふくらませ故郷へと旅立つ。だが、彼の悲劇的な運命を暗示するかのごとくアルジャーノンは狂暴化し、死んでいった…。科学を越えたヒューマニズムを繊細な感性が描き出した感動のネビュラ賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

35
題名くらいは誰でも知ってそうな名作。でも初読です。これ、SFなの…?うーん、確かにそんな枠におさまりきらないすごい作品。知的障がいのために、つらい人生を送ってきたチャーリー。彼が切望した「りこうになりたい」という願いは叶ったけど、昔の自分は別人格みたいに存在していて、そのせいで苦しんだり、昔の自分みたいな他人を蔑んだりして自己嫌悪したり。どんな障がいのある人であっても、等しく生きていける世界なんて夢なのかな。最後の「ついしん」には切なくなる。2021/02/20

のんき

17
この一か月の間に複数の知人がこの本のことを話題にしたので再読。 著者逝去が引き金なのか何なのかわからないけど、好きな本なので読んでみようって人が増えるのは嬉しい。 2014/08/08

夏花

9
特に泣けはしなかったです。でも、どれほど天才になっても、どんな状態の自分も人間として思ってくれる人が、友達が、家族がいなくちゃ、誰かに愛されて、自分も誰かを愛せなきゃ、生きているって苦しいのかもしれないなと思いました。2014/11/02

ちゅな

8
思っていたよりも淡々と読んだ。海外の話だからあまり感情移入しなかったのかも?「みんなに好きになってもらえるのは簡単で、それは笑われることだ」というような主旨のことばが、真意を突いていて、切なくもあるけど救われた。2015/09/29

メルキド出版

2
いとこに借りて昔読んだのをブックオフで買う。3月3日から始まるとは…… 忘れてました。2010/02/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/465812
  • ご注意事項