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ハヤカワ・ミステリ文庫
狂犬は眠らない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 661p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151774515
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

スパイとして働きすぎて頭がいかれた5人組―秘密の精神科病院に収容された元CIAのメンバーは、各々ハンデをかかえていた。ラッセルは音楽を口ずさまずにいられない、ゼインは暑さに全く耐えられない、ヘイリーは常に悲観的、エリックは誰の命令にも服従してしまう、ヴィクは時々フリーズする。そんな彼らが病院で起きた医師殺しの真犯人を見つけるべく脱走を決行。薬がきれて暴走する前に真相に辿りつけるのか…。

著者等紹介

ジェイムズ,グレイディ[ジェイムズ,グレイディ][Grady,James]
1949年モンタナ州シェルビー生まれ。1971年に発表した『コンドルの六日間』はロバート・レッドフォード主演で映画化され、話題を呼んだ

三川基好[ミカワキヨシ]
1950年生、早稲田大学大学院修士課程修了、早稲田大学文学部教授、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

84
元CIA工作員たち五人は米国内の秘密の施設で生活していた。彼らは過酷な任務の末に狂い収容されていたのだ。そんななか担当医が何者かに殺害されてしまう。濡れ衣をかぶるのはゴメンだと、五人は脱走し、真犯人を追うのだが、彼らの残された薬はごくわずか…… 「読むのが怖い」で紹介されて読み出す。展開が読めない。五人それぞれの凄惨な過去のエピソードなど読み応えがあるが、うーむ、バカミスと言われてもしょうがない真相。600ページ超えだが結末が気になり読み終えた。圧倒的な筆力やキャラなど魅力的なのだがなんとも言えない作品。2018/11/08

miri

73
元スパイ達、今や精神病院に収容され薬漬けの日々を送っていたのだが、殺しの犯人に仕立て上げられ、現役だった頃の知識を生かして脱走。真犯人を探り出そうとするが、薬が切れるリミットが。それぞれ、苦痛と涙が絞り出されるような強烈なPTSDの体験がリアル。舞台はアメリカなのだが、アジアの混沌とした汗と湿気と匂いを感じるような文体。真犯人が誰かはこの際置いておいて、振り切れた人間の狂気のような空気を味わって読了。読む人を選ぶとは思うが、私は好き。2020/05/22

藤月はな(灯れ松明の火)

47
精神科病院に入院したスパイたちが狂った、悲惨すぎる過去に絶句。その理由が自分の存在価値が無意味なものだと思い知らされた上で切り捨てられたものだったのが何とも遣る瀬無いです。それでも彼らは常人(孤児だったゼインに「泣くな」と言って「地獄の業火で焼かれる」と教育した尼共や息子のことを話したのに怒り出すジュールズなど)のように論理はイカれてない。寧ろ、クレーヴァーで優しい。ラッセルがバーで客を夢中にさせる音楽を歌う所がとても好きです。ラストも切ないけど、なぜか晴れ晴れとしていてたまりません。2014/10/07

康芳英

4
殺人の濡れ衣を着せられそうになった精神を病んだ元CIAエージェント5人の逃亡劇。最後判明する黒幕はちょっと拍子抜けするけど、その後に判明するある事実に心が少しほんわかできる。この作品は紛れもなく童貞のための物語だった。2012/08/12

ベック

4
これ、本選びの嗅覚のみによって買ったんだけど、なかなか良かった。あらすじは非常にシンプル。5人の登場人物がいるのだが、これがみなCIAの諜報員で、過去に任務でひどい目にあわされて、いまは政府が管理するシークレットな精神病院に収容されているのだ。で、そんな彼らの主治医である精神科医が何者かによって殺されてしまったから、さあ大変。濡れ衣をきせられては大変と5人は施設を脱走し、真犯人を追い求めて旅をするのである。基本のあらすじはこんな感じだ。そこで物語に色をつけてくるのが気の狂った5人のスパイたち。みなそれぞれ2009/08/20

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