ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 原始の骨

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ハヤカワ・ミステリ文庫
原始の骨

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  • サイズ 文庫判/ページ数 409p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151751103
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ネアンデルタール人と現生人類の混血を示唆する太古の骨―この大発見の五周年記念行事に参加すべく骨の発掘されたジブラルタルを訪れたギデオン。だが喜ばしい記念行事の影には発掘現場での死亡事故をはじめ、不審な気配が漂っていた。彼自身まであわや事故死しかけ、発見に貢献した富豪が自室で焼死するに至り、ギデオンは疑いを深めるが…。一片の骨から先史時代と現代にまたがる謎を解く、スケルトン探偵の名推理。

著者等紹介

エルキンズ,アーロン[エルキンズ,アーロン][Elkins,Aaron]
1935年ニューヨーク生まれ。ハンター・カレッジで人類学の学士号を、アリゾナ大学で同修士号を取得。現代アメリカを代表する本格ミステリ作家。骨を手がかりに謎を解くスケルトン探偵ギデオン・オリヴァー教授が活躍する『古い骨』(1987)でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した。ほかに美術館学芸員クリス・ノーグレン・シリーズなどの作品を発表している

嵯峨静江[サガシズエ]
青山学院大学文学部英米文学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kagetrasama-aoi(葵・橘)

41
「スケルトン探偵シリーズ」邦訳第十四作目。今回の舞台は英領ジブラルタル、土地の様子&海の描写が素晴らしかったです。お約束の料理はイギリス風とモロッコ料理(ラムシチュー)でした。「洞窟の骨」に引き続いてネアンデルタール論争が核に。気になったのは、“ネアンデルタール人”という表現。「洞窟」では”ネアンデルタール”だったのにね。翻訳者さん違うから仕方無いかもしれないけど。ネアンデルタールがホモ・であるか、って論争なんだから統一して欲しかったです。殺人の動機が少々わかり難いのが残念でした。2023/10/09

GaGa

38
訳者あとがきでは、本作はシリーズ15作目とのこと、私は今回が初読。骨のスペシャリストの考古学者が探偵役。これは昨今では逆に珍しいほどのオーソドックスなミステリー。ただ話の転がりが遅く、前半は退屈。トリックと犯人、そしてその動機もどうにも凡庸なもので高い評価は難しい。ただ、他に8冊翻訳されているので、それなりの人気はあるのだろう。今度はシリーズ1作目を機会があれば読もうと思う。2011/02/14

absinthe

22
発掘された骨の話題と、殺人事件の解決に関係する骨の知識。いろいろな知識が一冊で語られ、うまく物語と結びついている。蘊蓄も、ジブラルタルの景観も、ともに楽しめる一冊。蘊蓄が物語と溶けあう様には拍手を送りたい。「古い骨」と並んで大好きな本。

cgatocairb

12
LIBージブラルタル。学者がメインの時のパターン。知識をひけらかさずにはいられないのが大学教授、というこのシリーズの主人公や学者の特徴は、確かにそういう先生もいるが、本当の大学の先生は相手の話を引き出すのが上手く、知識の提供が的確で、相手を引きつける人達だ。けして相手をウンザリさせる自己満足なのとは違う〜。2016/06/29

Tetchy

10
毎回新たな知識を提供してくれるこのシリーズだが、本書でもビックリするような話が続出する。しかし他方で本来ミステリとして添え物であるべきこれらの情報がシリーズを重ねる事で際立ち、逆に主題である殺人事件の発生が遅くなっているのもこのシリーズの悪い特徴であると云われ、それは間違いではない。しかし今回は薄れつつあったミステリ的趣向が改めて見直されるような緻密な伏線に満ちた構成になっている。しかし今回はレギュラーメンバーのFBI捜査官ジョン・ロウが出なかったのが物語としての面白みを半減させており、残念。2010/04/29

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