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ハヤカワ・ミステリ文庫
偽りの名画

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  • サイズ 文庫判/ページ数 431p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151751028
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

名画展を手伝うためにベルリンに赴いた美術館学芸員クリス・ノーグレン。展示されるのは、第二次世界大戦中ナチスに掠奪され、戦後返還された重要な作品ばかり。クリスは嬉々として仕事に向かうが、名画展の主任が「この中に贋作がある」と主張し始めた。まもなく主任は歓楽街で不可解な死を遂げた。やがてその裏に潜む意外な事実が明らかに…絵画にまつわる黒い策謀と人々の欲望が生み出す事件に“美術探偵”が挑む。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Brooklyn0320

9
骨相探偵ことギデオン・オリヴァー教授シリーズで有名なアーロン・エルキンズの美術ものミステリ。骨相探偵ものとの書き分けが楽しみだったのですが、取り扱っている分野以外変わり栄えしない印象です。訳者あとがきによれば、ギデオン・オリヴァーは「シャーロック・ホームズ型カリスマ」、本作のクリス・ノーグレンは「ナイス・ガイ」で主人公の書き分けはされているらしいですけどね。恋人役の造型も似てましたし、プロットは面白いけれど本格味が薄い点なんかも相変わらずで、安定の出来栄えだけど目新しさは感じなかったです。2015/08/24

★miya★

6
アメリカのミステリー小説、数年前のプレジデントでオススメされてて絵画が好きなので読んだ。主人公が西欧諸国をうろちょろするので、船越感がすごい。でもクライマックスの謎解きは崖の上じゃなくて、カフェだった。画家や作品についての知識が大量に盛り込まれてて勉強にはなるんだけど、『楽園のカンヴァス』を想定して読んだので重かった。披露されてる知識は、一度読み終わったあとで見直すつもりだったけど、体力ないっす。『月と6ペンス』の時にも思ったけど、海外の小説は登場人物の名前を覚えるので精一杯で世界に入り込む余裕が無い。2014/02/22

ハレ

5
主人公はサンフランシスコ美術館の学芸員。ナチスから<取り戻された掠奪名画展>に集められた絵画の中から贋作を捜す。ミステリーとしての構成はそれなりに面白い。でもこの本、ルネサンス、バロック絵画の作品にとても詳しい(おまけに贋作の作り方、見分け方まで)。これは絶対に美術参考書だと思う。 だから訳者が言うように、私は今ちょっとした(一時的にね)ルネサンス、バロック美術通になっているかも(笑)2022/08/16

Radwynn

4
ナチスにより略奪され後に返還された絵画を集めた『掠奪名画展』の為にベルリンに赴いた学芸員クリス・ノーグレン。着任早々窃盗犯にノックアウトされ、彼に「展示作品の中に贋作が」と言い残した上司は不可解な死を遂げる— 学芸員クリス・ノーグレンシリーズ第1作。作者の他のシリーズ『スケルトン探偵』と比べて陰と陽って感じ。こっちが陰。主人公クリスが内向的で。コミュ力はあるんだけど、職業的オタク感というか。 美術や美術館に興味があれば面白い。ナチスとか掠奪って字面の割にのほほんだったけど、どんでん返しは、そう来たか!と。2015/04/04

左近

2
サンフランシスコ郡立美術館の学芸員、クリス・ノーグレンのシリーズ1冊目。名画展の運営を手伝うため、ドイツへ出張を命じられたクリス。レセプションの日が迫る中、「出品作に贋作が含まれている」と主張したスタッフが不可解な死を遂げる。調査を開始したクリスだが、いくら調べても贋作は見あたらないばかりか、自らも命を狙われるはめに…著者は、読み終わった時、ある分野について物知りになっているミステリを書くよう、心がけているとのこと。その姿勢に大賛成です。次作以降も翻訳されているので、見つけたら読んでみたい。2014/02/14

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