ハヤカワ・ミステリ文庫
ボストン・シャドウ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 605p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151742026
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

デイリー家の三兄弟は皆、犯罪に関わる職に就いていた―警官、検察官、そして空き巣。仕事の違いはあれ、固い絆で結ばれてきた兄弟だが、警官だった父の死の真相をめぐり不協和音が…。しかも街を牛耳る残忍なイタリア・ギャング、さらにはボストンを徘徊する連続絞殺魔の影が身内に忍び寄り、兄弟は厳しい苦境に立たされる―驚愕のデビュー作でミステリ界を席巻した著者が放つ、超一級のクライム・サスペンス。

著者等紹介

ランデイ,ウィリアム[ランデイ,ウィリアム][Landay,William]
生粋のボストン子である著者は、イェール大学とボストン大学ロー・スクールで学位を取得後、六年間検事補として公職に就いた。その後、2003年に『ボストン、沈黙の街』を発表し作家デビュー。同書は英国推理作家協会(CWA)賞最優秀新人賞に輝き、一躍脚光を浴びた。日本でも同年のミステリ・ベストテンで上位にランクインし、新人としては異例のベストセラーを記録した

東野さやか[ヒガシノサヤカ]
上智大学外国語学部英語学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yoko

16
JFK暗殺、欲得ずくの再開発、我が物顔のイタリアンマフィア、そんな1960年代のボストンに生きる三兄弟の物語。それが警察官、検察官、空き巣ときたら‥‥‥もうすでに面白そうでしょ?そこへ街に跋扈するシリアルキラーが絡み物語は混沌とするが、陰惨さや緊迫感ではなくあくまで街の雰囲気の描写や街が変わってゆく流れに巻き込まれる兄弟のドラマの方が色濃い。女たちは強く健気。男たちはバカだけど愛おしい。2015/09/06

紅はこべ

14
実際にあったボストン絞殺魔事件を題材にした小説。主人公の三兄弟の次男のマイケルにはハムレットの面影もある。ホレイショーもオフィーリアもいない孤独なハムレット。2014/08/31

ハレ

8
面白かった。ケネディ大統領が暗殺された年、ボストンでは絞殺魔による連続殺人事件が発生していた。その事件をもとに、開発事業にともなうギャング達の暗躍と警察の腐敗をからめたミステリー。主要な登場人物の長男刑事、次男検察官、三男は空き巣泥棒という3兄弟の設定には意表をつかれる。長男、次男は三男の生業をあきらかに知っているはずなのに非難するどころか捜査のヒントさえ貰っている。後半、三男のお手並みに喝采!なのだが絞殺魔の行方は、、、600ページの長編だったが最後まで楽しめた。2023/02/22

nori

4
再開発ラッシュの狂乱のボストン。実際にあったという愉快犯の様な連続殺人事件を基にしたミステリ。警察官、検察官、そして、空き巣のデイリー3兄弟。この奇妙にして興味をそそる設定は大いに成功している。前作の『ボストン沈黙の街』から大きく筆力を上げてくれたと思う。開発に付き纏う金と権利や権力との陰謀・癒着・組織犯罪者の介入。三兄弟の其々の生き方と、関わり方。とても面白い。ラストも悲哀を残して、そうだろうなぁと、とても良かった。但しやはり少し冗長かな。、2023/03/19

himehikage

4
“ストラングラー”と呼ばれる、ボストンで実際に起きた連続絞殺魔事件をベースにしたクライム・サスペンス。と知ったのは読み終えた後。どおりで話の焦点がなかなか合ってこないし、不自然な端折り方もたびたびあると思った。2007/10/07

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