内容説明
聾学校の生徒と教員を乗せたスクールバスが、三人の脱獄囚に乗っ取られた。彼らは、廃屋同然の食肉加工場に生徒たちを監禁してたてこもる。FBI危機管理チームのポターは、万全の体制で犯人側と人質解放交渉に臨むが、無残にも生徒の一人が凶弾に倒れてしまう。一方、工場内では教育実習生のメラニーが生徒たちを救うために独力で反撃に出るが…緊迫の展開に驚愕と興奮が相次ぐ、読書界で話題独占の作家の最高傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
naoっぴ
73
面白ーーい(≧∇≦) 3人の脱獄犯たちが、犯罪の場に居合わせた聾学校のスクールバスの生徒と教師たち10人を人質に建物内に立てこもった。交渉にあたるFBIのポターはじめ、さまざまな面々が、狭い司令車の中で犯人との駆け引きをはじめる。いやもう、息詰まり感がハンパないです。立てこもり発生までわずか50頁足らず、あとはほとんどが立てこもり中の様子と犯人たちとの駆け引き。しかも飽きることなく時には呼吸も止めて(!)読んでます。久びさに味わう一級の焦燥感にドキドキしながら即下巻へ!2016/06/29
ゆきちん
50
3人の脱走犯が、聾学校の教師2名、生徒8名を人質に古い食肉工場に立てこもった。交渉にあたるのはFBIのポター。あの手この手でやり取りするが、犯人側だけでなく身内側でもいろいろあり、なかなかうまく運ばない。教師のメラニーも聴覚障害者。うまく運ぶか。下巻へ続く。(どうでもいいけど、名前と役職と役割がなかなか覚えられない…)2017/11/07
bookkeeper
49
★★★★★ 再読。聾学校のスクールバスが脱獄犯に乗っ取られ、食肉加工場に立て籠った。人質は2名の教員、8名の聴覚障害者。人質解放の為FBIのポターら専門家対応チームが編成される…。 J.ディーバーの傑作サスペンス。特殊なスキルに焦点を当てた新鮮味、予想外の展開が続くストーリーなど、この後ブレークを果たす要素がふんだんに含まれています。人質解放の際の緊迫感、スタンドプレーにはしる野心家、時に非情とも取れる判断を下さざるを得ない職務。うーん、読んでるこちらまでヒリヒリするよ!下巻も、くれぐれも注意されたし。2021/09/03
Tetchy
27
日本のミステリ読者にジェフリー・ディーヴァーの名前を知らしめたのが本書。文庫本にして上下巻合わせて760ページ強の分量だが、脱獄囚が篭城するのはなんと第1章の終わり。つまり残りは全て脱獄囚の篭城劇に費やされる。これはすごい。これほど動きのない物語を作者は色々な情報と不測の事態とを織り交ぜてページを繰らせていく。今では交渉人を主人公にしたドラマや映画、小説が数々作られ、もはや珍しい存在では無くなったが、それでも本書に織り込まれた交渉術の情報は知らぬ物が多く、非常に興味深く読んだ。2011/05/12
あおい
24
3人の脱獄囚が聾学校の生徒と教員を人質に立て籠もった。FBI捜査官と犯人の心理戦、建物内では密かに逆襲を企てる教師…緊迫の展開なんだけど全然頭に入ってこない。とりあえず下巻へ。2015/10/19