内容説明
もっとも身近におりながら、猫ほど不思議な生き物はいない。ペットとして愛情を浴びる一方で、ときには飼い主の心にひそかに忍びこみ、人生を変えてしまうことだってある。犯罪にかかわる猫、幽霊と遭遇する猫、飼い主を救う猫、マスコミにもてはやされる猫など、性格も境遇もさまざまな猫たちと人間をめぐる14の物語。シャム猫ココ・シリーズで人気沸騰中の小説家が腕によりをかけて贈る猫好きにはたまらない短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
冬見
13
奇妙で、くすりと笑う。泥棒を目撃した猫、幽霊に遭遇した猫、ヒーローになって持て囃された猫、呪われた猫と少年、幽霊と逢い引きする猫、宇宙からきた猫、罪を犯す猫、真実を示す猫……猫が絡む謎を描いた粒ぞろいの短編集。猫視点の語りは絶品(気高い!)。とぼけた雰囲気の「ドラモンド通りのヒーロー」、タイトルが効いたダークなオチの「黒い猫」、ドブレAを思い出す「ススと八時半の幽霊」、まさかの結末に思わず笑った「ヒゲ長の奇妙な猫」、静かな悲しみが流れる「マダム・フロイの罪」が特に好き。シャム猫ココ・シリーズも読みたい。2018/03/29
ヒロユキ
12
猫の短篇集。人間を馬鹿にしているような猫の描き方に違和感を感じた。(うちの猫たちはもっと可愛らしい!)…まぁ、猫を蹴ったりするような人間が登場するので、それに対比させると賢くて美しくて優雅なのが猫で、粗野で愚鈍なのは人間…という役回りなのかな。2012/10/14
読み人知らず
5
いつものココとヤムヤムの二匹は出てこず。短篇集でした。こういうのもいいね。なんと個性豊かな猫たち2011/12/24
寧々子
5
シャム猫ココシリーズの作者の14編からなる短編集。 猫視点の話があるのが新鮮♪2009/06/15
たち
4
猫に纏わる短編集です。ニヤリと笑えるもの、ホロリとくるもの、ゾッとするもの、色々な話が入った猫好きにはおすすめの一品です!2015/11/03