内容説明
銃の力が支配する大西部。銀鉱の町として発展しつつあったアリゾナ州トゥムストーンでは、町の治安を預かるアープ兄弟と、クラントン兄弟を中心としたカウボーイたちとの対立が激化していた。やがて、両者は正面から激突し銃火を交えた。西部開拓史上有名な、「OKコラルの決闘」である―西部劇の伝説的なヒーロー、ワイアット・アープの姿を、巨匠パーカーが史実と自由な発想を交えて描いた、渾身の本格ウエスタン。
著者等紹介
菊池光[キクチミツ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kircheis
257
★☆☆☆☆ パーカーの描くワイアット・アープ。 ケビン・コスナーの映画をはじめいくつかの映画でワイアットのことは知っていたが、特に思い入れのある人物でもなかった。そのせいもあって割と退屈な読書になってしまった。 ハードボイルド×西部劇という試み自体は悪くないと思うが、浮気と掠奪愛を正当化するワイアットに魅力を全く感じなかったのが残念。というか、アープ兄弟のうち共感できたのはヴァージルのみという結果に… エンディングのカタルシスもなく、最後まで楽しめぬままであった。2022/11/09
tom
7
お久しぶりで、菊池光の翻訳を読みたいと思って借りてきた。この人の翻訳文体、かなり独特で、私的には好み。でも、この本は、ちょっとしんどい。かの有名なワイアット・アープが主人公で、いわゆるガンマンの決闘もの。でも、主人公は、すこしもかっこうよくないし、どちらかといえばかっこうよく振る舞うちょっとお馬鹿。まあ、お馬鹿が主人公じゃ、翻訳家がいくらがんばっても、面白くなるはずはなし。2014/06/20
nyara100nen
2
登場人物がとても多くて、挫折しかかった。ある程度史実を知らないとつらい。ワイアットの会話がスペンサーとどうしてもだぶってしまう。2014/04/20
ぶーにゃん@積ん読本解消中
2
西部劇を語る上で外せない伝説のカンマン「ワイアット・アープ」を描く。映画の「荒野の決闘」「OK牧場の決闘」が描く寡黙な正義の味方とは違うヤクザで利権にどん欲なアープが描かれておもしろかった。この小説に近いアープを演じたケビン・コスナーの映画が大コケしたのがよくわかるよ。2009/05/08
ワッピー
1
映画「OK牧場の決斗」には手に汗握ったけど、地方の覇権を争うリアルなアープ像にはあまり惹かれない。 2011/08/06