ハヤカワ・ミステリ文庫
ハイヒールの死

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  • サイズ 文庫判/ページ数 423p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150730048
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

新しい支店を誰が任されるか老舗ブティックは噂で持ちきりだ。筆頭候補は仕入部主任で才色兼備のミス・ドゥーンだが、実際に選ばれたのはオーナーの美人秘書。店員間では冗談まじりに秘書毒殺計画が囁かれたが、その直後、ミス・ドゥーンが毒殺された。この事件の担当になったのは美女に滅法弱いハンサムなチャールズワース警部。冷酷な毒殺犯は美女揃いのブティック内にいる!?女流本格の第一人者の記念すべきデビュー作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

81
★★★☆☆ ブランドの長編デビュー作。 終盤で二転三転する犯人像、ユーモラスなキャラ達といったブランドの特徴は感じれるものの、いずれも他の有名作品に比べるとやや弱め。 チャールズワース警部が性格は良い反面あまり知的とは言い難かったのに、最後だけ奇跡的な推理力を発揮するのも不自然に感じた。 なお最後まで犯人が絞れなかったが、個人的に当初から本命だと思ってた人物がホシだった。ただ動機は半分外した。 超お勧めとまではいかないけど、ユーモアミステリが好きなら読んで損はないと思う。2019/08/02

夜間飛行

81
衣装店の女主任が殺された。海外栄転を巡る競争に痴情も絡み、ほぼ全員が怪しい。使われた毒=蓚酸は帽子の汚れ落としに購入され、大勢が目撃したのちカーペットにぶちまけられている。昼食を盛りつけた時の各人の動きについて詳細な聴き取りが行われ、時間と動機を照らし合わせながら一人一人の犯行可能性が探られる。幾つもの可能性が浮かんでは消え、霧の中を進むような捜査は重苦しかった。が、隠された人間関係が明らかになるにつれ、互いの感情に別の角度から光が当てられ真相が見えてくる。人の感情を探り当てていく所に特色のあるミステリ。2019/02/17

セウテス

39
〔再読〕クリスチアナ・ブランドのデビュー作品です。日本では発売順が後になった為に、前作より評価が低い状態になったのが残念です。ブランドの特徴は、狭いコミュニティーのなかで殺人事件が起こる為に、少ない決まった人の中に犯人がいる事。よく知った人間関係の話なので、コミュニティーを守りたい仲間を信じたいと思う気持ちと、自分を守りたい隠された感情が実はあって見え隠れしてくるなど、人間の内なる葛藤を描いて要る事です。是非とも犯人当ての名作『緑は危険』も読んで、ブランドを知って貰いたいと思います。2014/07/17

ちどり

20
老舗の衣装店で、仕入部主任のミス・ドゥーンが毒が原因で死亡する。当初毒物は 帽子を直すために使用された毒を 誤って服毒したかのように、思えたが 捜査をして行くうちに、恋愛の縺れ、性格の悪さ、昇進のための争いなどの、怪しい動機が発覚してゆく。美人店員、モデルなどの美女揃いの容疑者達が多い中、惚れっぽい警部は無事事件を解決できるのだろうか!!これだから、女ってやつは…と思えるシーンがいっぱいな作品でしたぁ,,,,2014/08/01

Ribes triste

17
高級ブティックで起きた毒殺事件。女性だらけの職場で反目し合っていたはずが、いつの間にやら協調していたりするありがちな矛盾が、ユーモラス。トリッキーではないけれど、ブランド女史のデビュー作と知ると味わい深い。それにしてもチャールズワース警部って、最初はこんなに惚れっぽかったのか。2020/05/16

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