ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 悪党パーカー/地獄の分け前

ハヤカワ・ミステリ文庫
悪党パーカー/地獄の分け前

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  • サイズ 文庫判/ページ数 351p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150713089
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

新しい仲間三人と組んで銀行を襲撃したパーカーは、見事千二百万ドルの強奪に成功する。しかし三人組はパーカーの分け前を奪って逃走。どうやら次の大がかりな襲撃の資金にしようとしているらしい。裏切者は地獄へ落ちろ!復讐に燃えたパーカーは、大胆不敵、奇想天外な報復計画を企てるが、その矢先、正体不明の刺客に襲われ瀕死の重傷を負ってしまう…冷酷非情な犯罪者パーカーが最大の危機を迎える、シリーズ注目作。

著者等紹介

小鷹信光[コダカノブミツ]
1936年生、早稲田大学文学部英文科卒、ミステリ評論家・翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

112
冷酷非情な犯罪者で専門分野は『強奪』。ダークヒーローと呼ぶのも違和感がある『悪党』パーカーを主人公とするクライムノベル。銀行を襲撃した後、仲間の裏切りに会い自分の取り分を奪われたパーカーは報復計画を企てる。しかし正体不明の刺客に襲われ瀕死の重傷を負ってしまう……。1962年に第一作『人狩り』を発表以来、70年代半ばから90年代後半までの長いブランクを挟みながら半世紀以上続くシリーズ。本作は97年の復刊から3作目となる2000年に発表。初期の作品とテイストは全く変わらない。4部構成で起伏に富んだ展開が魅力。2016/07/06

ネコベス

31
仲間三人と銀行を襲ったパーカー。しかし三人は次の大きな襲撃作戦の元手にする為パーカーへの分配を後回しにした。納得できないパーカーは単身強盗をくり返しながら三人組が狙う宝石を横取りしようと企む。新シリーズ第三弾を再読。終盤警官の捜査が甘かったり、三人組が銃を調べなかったり都合の良い部分が目に付くものの、手際よく一人で襲撃をくり返したり気障なセリフを決めたりパーカーの魅力がテンポ良く披露されていて楽しめた。ジェイソン・ステイサム主演の映画版は善玉過ぎて、野性的で冷酷な原作のパーカーとはかなりイメージが違う。2019/12/08

bapaksejahtera

11
復活シリーズ第3弾。気の進まないまま3人組の銀行強盗に付き合ったものの彼らは分け前の代わりに車賃しか渡さない。残りはパームビーチでの宝石強盗の準備資金に使うのだという。パーカーはそのヤマは断り、その横取りを胸に秘める。パーカーは幾つかの強盗を働き、その利益を元に新た身分を誂える。これが祟る。偽造屋を襲う謎の男達が登場。パーカーは同様な集団に襲われ瀕死の目に。彼をある女が助ける。宝石強盗期日は迫る。パーカーに目をつける地元刑事。これまでそれなりに魅力であった一本調子だったストーリー展開は複雑さを加える。佳作2021/09/22

羊山羊

9
コイツいつも強奪してんな、なパーカーシリーズ。今回は気乗りのしない相手と仕事をこなしたら一杯喰わされて分け前を奪われてたパーカー。裏切りを許さないパーカーは相手を追う。本の序盤の襲撃シーンでがっちりとペースを掴み、中盤はパーカーの資金集め(意味深)のアクションシーン、ラストは警察や粛清相手との知恵比べと、テンポ良く編まれたスピーディな展開と文章、その世界観を丁寧に再現した翻訳に一気読み必至になる1冊。物語中盤からル○ンの銭型警部みたいな保安官が登場。パーカーの次に好きになれる好漢でした笑 面白かった!2018/11/17

ニミッツクラス

9
悪党パーカーの19作目。再び筆を執った新生パーカーの3作目でもある。350頁ほどに内容がギッチリ詰まった読み応え充分でお買い得感満点の一作。初めての連中との銀行強盗は成功裏に終わるが、分け前を勝手な理屈から奪われてしまう。息もつかせぬ幾つかの単独強盗で資金を稼ぎながら、有閑の地での連中の強盗の上前をはねようと画策する。スジが面白い。他人の上前をはねる設定はパーカーでは初めてではないだろうか。しかも別件のゴタゴタから刺客に襲われ、人生最大(?)の負傷を負ってしまう。シリーズ最高峰の名に恥じない。★★★★★☆2012/07/23

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