内容説明
1912年、設立後まもない英国情報局で働くことになったランクリン大尉は、助手のオギルロイとフランスへ渡った。極秘裏にフランス陸軍省に暗号帳を届けるのが任務だったが、その暗号帳を狙って巧妙な待伏せが仕掛けられていた。敵の手中に落ちたランクリンは暗号の秘密を守るため、一か八かの賭けに出るが…草創期の英国情報部を題材に、一人前のスパイへと成長してゆく男の姿を描いた巨匠の冒険スパイ・シリーズ第一弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
10
それまでアマチュアの領域だった諜報戦を重視することにした英国政府は、1905年に陸軍情報部が設置されて、これがのちに国内の防諜を担当するMI-5となります。また、海外での情報収集を目的として1909年にイギリス情報局秘密情報部(SIS Secret Intelligence Service)が設置され、のちにMI-6として知られるようになります。借金で身を持ち崩した兄をもつマシュー・ランクリン大尉は、ここに。スカウトされたのでした。先々が気になる四編の短編で物語は始まります。2009/10/03
goldius
1
女性も社会に出て経済活動に積極的に参与すべしというジェンダー観は素晴しいが、大長編としてはいまいちというか、実は中篇四つのオムニバスで、ノリが悪い。ギャグも滑っているのが多い。保守的な結婚生活を望む若い女性にDVの夫と結婚して酷い目にあいあがれと心の中で毒づく場面はサイコーだがw2009/02/27
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