ハヤカワ・ミステリ文庫
酔いどれ探偵街を行く

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  • サイズ 文庫判/ページ数 361p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150708535
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

おれか?おれは何もかもうしなった私立探偵くずれの男だ。うしなうことのできるものは、もう命しか、残っていない―妻と親友の密通を知った私立探偵カート・キャノンは、二人を殴り殺そうとして探偵のライセンスを没収された。だが、絶望し、酒におぼれるキャノンの胸の奥底にはまだ、獲物を追って夜の街を駆ける猟犬の血が流れているのだ!“八七分署シリーズ”のエド・マクベインが別名義で描いた傑作連作短篇集。

著者等紹介

キャノン,カート[キャノン,カート][Cannon,Curt]
“八七分署”シリーズのエド・マクベインの別名義。1926年、ニューヨーク生まれ。1954年に本名エヴァン・ハンター名で発表した『暴力教室』(ハヤカワ文庫NV)が映画化され、大ヒットした。その後、『警官嫌い』(ハヤカワ・ミステリ文庫)から始まる警察小説の金字塔“八七分署”シリーズでさらに名声を高めた。1986年にはアメリカ探偵作家クラブの巨匠賞、1998年には英国推理作家協会のダイヤモンド・ダガー賞を受賞している。2005年7月没

都筑道夫[ツズキミチオ]
1929年生、作家、翻訳家、EQMM初代編集長。2003年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Ribes triste

15
腕利きの私立探偵だったカート・キャノンは、妻の不倫相手を殺しかけ、探偵認可証をはく奪される。人生の絶頂から転落した彼は、ニューヨークの場末で飲んだくれ、その日暮らしの生活を送る。もはや探偵ではない彼のもとへと、今日も相談者が現れる。さすがはエド・マクベイン(別名義ですが)。読ませます。人間として半分壊れてしまっているキャノンがふいに見せる優しさと情は、苦く切ない。都筑道夫氏の昭和感漂う名調子(ちょっと講談調)の訳文も良く、楽しく読ませていただききました。2020/09/21

keik29

6
エド・マクベインの別名義作品。都筑道夫の翻訳が楽しめる。2022/11/25

おくちゃん

5
エド・マクベインの別名義の作品。許可証を警察に取り上げられた元私立探偵の短編集。すぐ読めました。都筑道夫さんの訳も良い。なんで、薄汚い元私立探偵なのに、女性が言い寄って来るのかな?2019/11/26

黒い森会長

1
1958年米で発行されたときは6編収録。日本で2篇追加+パシュテーシュ1編で、ハヤカワから1963年刊、文庫になり原作の8編で1976年刊行される。すべて米版マンハントに掲載。翻訳は都筑道夫。掲載誌は日本版マンハント。あとがきでも書いているように、都筑節が強く出た翻訳。今読むと、暴力的で、女性に対しても、すぐ殴るし、女性はすぐに裸になる。昔の古き良き?ハードボイルドとして評価するかは、人を選ぶと思う。個人的には、今は亡き友人が好きだったこともあり評価は高い。2022/06/29

あいあい

1
『日本ハードボイルド全集6 都筑道夫』に「酔いどれ短探偵」が入っているので、先にこちらを再読。私立探偵崩れの酔いどれルンペンを主人公とした「おれ」の一人称一視点ハードボイルド。仕立て方は通俗ハードボイルドだが、情感たっぷり。都筑道夫氏の翻訳がすばらしい! さて、都築氏のパスティーシュ「酔いどれ探偵」読むぞ!2021/09/24

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