ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 月明かりの闇―フェル博士最後の事件

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ハヤカワ・ミステリ文庫
月明かりの闇―フェル博士最後の事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 504p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150703677
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

現場に到着したフェル博士の目の前で、死体は広々とした浜辺の真ん中に横たわっていた。背後から鈍器で殴られたらしく、頭の右側がつぶされている。濡れた砂には被害者自身の足跡が残るのみ…犯人は宙に浮いた状態で凶器を振るったとでもいうのか?南部の邸宅で起きた謎めいた殺人事件。当主一族に伝説として残る百年前の惨劇が現代に再現された!名探偵フェル博士の慧眼が、最後の最後に見抜いた意外な真相とは。

著者等紹介

カー,ジョン・ディクスン[カー,ジョンディクスン][Carr,John Dickson]
1906年、ペンシルヴァニア州生まれ。30年、アンリ・バンコランが活躍する長篇第1作『夜歩く』をジョン・ディクスン・カー名義で発表。33年『妖女の隠れ家』に初登場した名探偵ギデオン・フェルが人気を集め、『三つの棺』(35)でのフェル博士の「密室講義」はファンに高く評価された。またカーター・ディクスン名義でも、名探偵ヘンリー・メルヴェール(H・M)卿を生み出した

田口俊樹[タグチトシキ]
1950年生、早稲田大学文学部卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちどり

16
マッジは月明かりの下、愛しい人物と密会をしていたが、男友達(マッジへの求婚者の一人)の登場で謎の密会者は消えてしまう。その後マッジの父メイナードも姿を現し誰と会っていたかと尋ねても、はぐらかすばかりであった。その後もメイナード邸では闖入者、案山子泥棒、斧消失、家系の不気味な伝承、フェル博士を相談相手に呼び寄せたメイナードだが何故かだんまりを決め込み話がちっとも進まない中、メイナードが撲殺されてしまう。その現場には犯人の足跡は残っていなかった…フェル博士最後の事件だがイマイチな内容(オォバッカス!!) 2015/04/24

Tetchy

9
カー作品の欠点が如実に現れた作品。まず風景描写が非常に独り善がりで単に説明的であり、読者に伝えようという気がしない点。敷地のレイアウトを付けてくれると非常に助かるのだが・・・。そしてやはり一番大きいのが機械的トリックを説明しているのにそれが図解されていない事。はっきり云って十分理解しているとは到底思えない。これは正に推理小説のカタルシスであるから致命的だ。ただ今回もなかなかに面白い趣向が凝らしてあった。人間というものの不思議さ―特に趣味趣向の多彩さ―に後期のカーは結構魅せられていたのだと思う。2009/08/27

ホームズ

6
フェル博士最後の事件。やはり後期のカーということで長い割には質が落ちてしまったかな。2007/07/10

kagetrasama-aoi(葵・橘)

5
正真正銘、初読。フェル博士最後の事件……という副題。カーが亡くなって結果的に最後の事件になっただけで、特に最後だからどうこうという趣向はなかったです「。魔女の隠れ家」からずーと読んできましたが、数えるとこの時フェル博士81歳。初登場をもう少し年齢下げても良かったですね。内容的には、長くてあまり楽しめませんでした。でも、ヘンリーとマッジの心情には最後心が震えました。若いころ読んでも共感しなかったかも。最後の事件はイギリス物を読みたかったです。2014/10/05

カーゾン

4
M:フェル博士登場する最後の作品。読了までかなり時間がかかった。足跡のない殺人ものだけど、殺される側の持ち家で被害者及び周辺の登場人物に気づかれずにあんな大規模な装置を整えられるものかなぁ? それとカー作品中後期って必ず中心人物となる男性が女性との恋愛をしているが、この人たちは犯人にはならないよね? クリスティだったら疑ってみるんだけど。 もしチャールストンに行くことがあれば、観光資料として再読します。行くことがあれば、ね。2023/01/19

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