ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 三つの棺

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ハヤカワ・ミステリ文庫
三つの棺

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  • サイズ 文庫判/ページ数 375p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150703530
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

477
ディクスン・カーによるミステリーの古典。翻訳もそれに相応しく、格調高いものであればよかったのだが、残念ながら単に古いだけ。本書でとりわけ名高いのが17章の「密室講義」である。先行のミステリー等を例に挙げながら、密室殺人のトリックを詳述してゆく。また、本書のもう一つの特徴として、登場人物たちが自ら自分たちは小説中の人物であると語ること。すなわち、彼らは小説世界の中で自足しているのである。作品全体は理知的な構成を取りながらも、魔術的世界も混入し、ファンタジックな要素を含みながら展開する。2019/02/16

財布にジャック

63
さすが、カーです!本格ミステリー好きなら必読だと前から気になってましたが、漸く読めて幸せです。ただ翻訳が不自然で読み進めるのに時間がかかりました。密室はやっぱりミステリーファンには堪らなく魅力的なんですよね。この作品はその密室についてあれやこれやと語ってくれる「密室講義」なるものが作中にあり、大変勉強になりました。2011/09/15

セウテス

58
〔再読〕カーの作品の中でも、読んでおくべき密室ミステリーだと思います。勿論密室での殺人事件や不可能と思われる事件が起こり、フェル博士の鮮やかな解答は充分楽しませてくれますが、それにもまして作品中で博士の『密室の講義』が行われます。これにより、以後の密室トリックに多大な影響を与えた道標的作品となったからです。密室の講義には、カー氏の本音が垣間見て取る事ができます。「我々は在りそうにない事がすきだ~」は、カー氏が推理小説は創作力を楽しむ物語で、リアリティーを読ませる作品ではないと信念があった事が分かります。2014/10/16

藤月はな(灯れ松明の火)

42
奇矯且つ独特のキュート(?)な言葉を使うフェル博士の人柄などが素敵^^そして一章丸ごと、ネタバレ有の密室談義は個人的に楽しかったです。最終的に題名通りの意味になってしまったのがとても虚しくて遣る瀬無いです。2013/02/01

ピッポ

40
【再読】久しぶりの再読。いわずと知れたフェル博士の「密室講義」が有名で、ミステリファンの必読書ともいわれている作品。初読みの際にはよい意味で衝撃を受け、「密室講義」のメタ趣味に苦笑した記憶がある。今回は主となるトリックの信憑性に若干の疑問が残りつつも、やはり伏線回収とミスリードは見事でした。「密室講義」も読み応え十分だったが、訳のせいか非情に読みづらかったのが残念。2016/10/30

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