ハヤカワ・ミステリ文庫<br> クイーン警視自身の事件

ハヤカワ・ミステリ文庫
クイーン警視自身の事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150701048
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

107
富豪の養子の赤ん坊の死は事故なのかそれとも他殺か―――。警察を退職したクイーン警視は息子のエラリイの手を借りずに単独で事件に立ち向かっていく。ミステリーとしての趣向は小粒で、国名シリーズやドルリー・レーンシリーズに劣ると思う。それでも小説としてはよくまとまっていて、特に63歳のクイーン警視と49歳の看護師ジェシイのぎこちない恋愛が微笑ましい。クイーン警視の捜査の仕方は足を使った泥臭いもので、エラリイの論理を積み重ねるものとは異なっているが、真実味があった。結末で明かされる犯人の意外性も十分。2015/02/25

中原れい

55
取り急ぎ。舞台はちょとスペインのようで、他も何となく見覚えがあるのはドラマに採られたネタでもあったかしら。健やかに育ってほしいと願った子供の不幸が次々連鎖していく、いったん疑ったら恐怖、でも立ち向かう、そんな魅力的な婦人が活躍。そして退職してるとはいえ人望あついわれらの警視がパートナーにそれから💛^^ 退職しちゃった警官がみんなじゃないだろうけど大勢「やることない、まだ働けるけど能力落ちてるし仲間に迷惑は」って悩むところが切なかったです。2023/02/09

Tetchy

17
エラリイは全く登場せず、純粋にその父親リチャード警視が事件解決に当たる物語。これは現在世間ではシリーズの1つとして扱われているが、現代ならばスピンオフ作品とするのが妥当だろう。そのせいか物語の趣向は従来のパズラーから警察小説、いや私立探偵小説に変わってきているのが興味深い。しかし警視も警察を退職すると犯罪すれすれの捜査をやるんだなぁ。また真相は私の推理したとおりだった。この真相は今では全くサプライズではないため、本書が長らく絶版となっているのかもしれない。サブストーリーの警視の恋物語の方が面白かった。2011/07/29

ako

9
再読。大富豪の養子の赤ちゃんが死んだ。殺人を主張する看護婦と一緒にクイーン警視が活躍する。クイーン警視が退職しており、年をとったなぁと感じさせる描写が多く、ちょっと寂しくなった。エラリイが登場しないので、昔読んだ時は物足りなさを感じた覚えがありますが、以前よりはクイーン警視の気持ちがわかるので十分楽しめました。でも警察に嘘をついたり証拠品を捏造したりってのはダメでしょ。2013/05/23

浅木原

7
退職したリチャード・クイーン元警視(63)とヒロイン・ジェシィ(49)のロマンス・サスペンス。つまりこれの××を伏(以下自粛)。解説にある通り古典的なゴシック・ロマンスなんだけど、おじいちゃんとおばちゃんの話ってだけでなんかほっこりするよね。エラリイが全く出てこない以上、謎とその解決がどうこうとか言うのも野暮な感じで、普段は脇役の警視がヒーローとして大活躍するロマンスと冒険をほのぼのと見守るのが正しい。ある意味クイーン作品で最もキャラクター小説的に優れた作品かもしれない。面白かった。2017/03/27

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