ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 運命の裏木戸

ハヤカワ・ミステリ文庫
運命の裏木戸

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  • サイズ 文庫判/ページ数 359p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150700591
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nashi

4
クリスティー最晩年の作品ということだが、晩年に濃密さを増していく人間描写が、本作ではやや弱いと感じてしまった。おなじみトミーとタペンスの、今は老いを自嘲しながらの会話は相変わらず軽妙で楽しい。会話の応酬だけで頁が埋め尽くされていても問題ない。しかし、どうしたことか肝心の犯人と被害者の人間像、喜怒哀楽があまり浮かんでこないのだ。謎解きよりもクリスティの人間描写が好きなファンとしては少々物足りなさを感じる作品ではある。2013/04/10

madhatter

4
再読。過去の事件の調査という、「スリーピング・マーダー」要素ありの作品だが、本格推理小説ではない。しかし、スリラーものとしても正直面白くはない。内容を完全に忘れていたのはそのせいか。終盤近くになって怒涛の展開がある(やっつけ仕事とも言う)が、犯人もその動機も、いささか肩透かしな印象を受けた。犯人の人物造形も、クリスティらしくなく甘い。むしろ、年老いても変わらない二人を愛でる作品と捉えた方がいいのかもしれない。タペンスは相変わらず娘に怒られているのか…。2010/09/27

ばたこ

3
クリスティ女史の最後の作品。83歳でと考えるとやっぱりすごい。ただ推理小説としてではなく、冒険小説探偵小説として楽しむのが良さそうです。ちょっと真相が突飛な感じでした。それにしてもトミーとタペンスの活躍もこれで終わりと思うとやっぱり寂しいですね。2023/02/13

みい⇔みさまる@この世の悪であれ

3
☆×3.0…ちょっと最後に生煮え感が残る作品です。この作品は推理をしてはなりません。思わぬ肩透かしを食らうだけですから。要素としても若干謎めいたものがあるだけ。派手なものではないです。年をとっているだけあり、少しエキサイティングさは影を潜めています。たださりげない場所に謎が隠されていたりして悪くはないけど…平凡です。2010/07/19

barcarola

2
トミー&タペンスものは二人が年を取ってからの話が好きなのだが、反面シリーズの特徴も失われていくような気がして難しいところ。2016/04/03

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