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ハヤカワ文庫
奇怪動物百科―ライフ・イズ・ワンダフル・シリーズ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 410p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150502997
  • NDC分類 480
  • Cコード C0145

内容説明

近代科学成立以前に著された紀行書には、自分の大足で日陰をつくって涼む人、植物の茎と臍でつながったヒツジ、樅の木から生まれる鳥など、異境の奇怪でどことなくユーモラスな人々や動物たちが闊歩している。それらを描いた図版はファンタスティックな躍動感に溢れ、現代の私たちをも魅了してやまない。私たちは昔から「へんな生きもの」が好きだったのだ。古来の書物から採られた図版を満載し贈る動物誌。

目次

人間
アマゾン
小人族
巨人族
初期の人間
野人
毛深い人間
オラン・ウータン(シミア・サテュルス)
サテュロス
スフィンクス〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

花林糖

11
著者は19世紀の語学に堪能な文献収集家。奇怪動物と呼ばれるものから慣れ親しんでいる動物まで。とにかく挿絵が面白く、スウ・植物ヒツジが印象的。文献資料=アリストテレス「動物誌」・プリニウス「博物誌」・ゲスナー「動物誌」・アルドロバンディ「怪物誌」・トプセル「四足獣誌」「爬行動物誌」・マンデヴィル卿「旅行記」・マルコポーロ「東方見聞録」・オラウス・マグヌス「北方文化民族誌」2016/02/03

霜月ざら

7
手描きの絵に味があって楽しい。昔の人は何を見てこんな動物がいると思ったのだろう。奇怪動物には人間もよく見る動物、犬や猫も紹介されている。もちろん怪奇な姿。時々、とんでもなさすぎて笑えた。ファンタジ―はこういう動物たちからすごく影響を受けていると感じた。想像力豊かで面白い本なのだけれどもう少し整理してあればいいのに。読みにくいのが残念。西洋中心なので東洋版も読んでみたい。2014/06/07

bittersweet symphony

1
近代科学が体系的になる前の動物学的な情報(いいつたえや旅行者の見聞、プリニウスやアリストテレスなど古代の百科全書的な情報)のあれこれをまとめたもの。原書は1890年の発行。著者の経歴は1834年生まれの英国人としか分からないようです。その筋では有名な本のはずですが現物が今年の6月に文庫で出ました。自分はボルヘスの「幻獣事典」のようなものを想像していましたが(イマジナリーなものをあるがままに記述するような)、実際には啓蒙前の人々の誤謬をある種のノスタルジーでもって回顧するような本でした。2005/11/28

つづり

0
この本が書かれた1890年を「いまや、旅が地球を征服し」と評する筆者。彼は同時代の科学を認め、過去の博物学を「盲信の時代」と理解しながらも、そこにある不思議が忘れ去られるのを惜しんだ。そうして編まれた本書は、ドラゴンからミツバチまでが共演する闇鍋状態。けれど奇妙な話というのはそれだけで人を惹き付けるらしく、気がついたら読了していた。ゲーム好きならば、マンコティアが三連撃してくるのはこれが元ネタか!等々発見があるはず。2014/07/02

LOHASPO

0
新書本屋ならまず買わないのに、古本屋で500円の値をみて、なぜか買ってしまったパターン...。奇想天外な博物誌を期待するともの足りず、オカルトを期待すると中途半端。ただし、これが書かれた19世紀、写真も普及せず、世界にも謎が溢れていた時代を想像しながら読むと楽しい。例えば、インドには狼ぐらいの大きさの金を集めるアリがいるという記述にたぎった読者もたくさんいたであろう事を、素直に羨ましく思えたりして...。暇つぶしには楽しい本です。2013/05/07

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