ハヤカワ文庫
キリンのまだら―自然界の統計現象をめぐるエッセイ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 332p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150502874
  • NDC分類 404
  • Cコード C0141

内容説明

ものが壊れてできる割れめ、ひび割れ。こういったもののできる仕組みは複雑無比だ。個々の「割れめ」がもつ、一期一会の個性的な形態の面白さに惹かれ、物体の破壊現象一般を探っていくと、自然界にあまねく広がる統計現象の不思議と、意外にも動物の体の模様との関係がほの見えてくる…稀有な文章家でもあった寺田寅彦の衣鉢を継ぐ物理学者が、味わい深い語り口で身近な自然現象の秘密を明かす物理夜話。

目次

キリンの斑模様
物質の表情
割れめについて
近路の観測
綿菓子
藤の莢
サーカスにて
鯨に銛を打つ
ブラウン運動の話
物理実験を始める人のために
病院へ見えた寺田先生
中谷宇吉郎の研究
静寂

著者等紹介

平田森三[ヒラタモリソウ]
1906年、広島県生まれ。1928年、東京大学理学部物理学科卒業。理化学研究所研究員、東京大学助教授を経て、1942年に東京大学教授となる。寺田寅彦研究室時代からの研究テーマ「割れめ」をはじめ、主に統計現象を対象とする研究で著名。日本物理学会、応用物理学会、日本物理教育学会、宇宙線観測所などの創立・発展にも尽力、日本物理学会や応用物理学会の会長もつとめた。1966年没
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たもん

0
随分と古い原稿をまとめたものだけど、今読んでも興味深い。表題のキリンのまだらについては巻末の解説を合わせて読む必要が有る。2009/12/10

いちはじめ

0
1966年に亡くなった著者の生前の科学エッセイを集めたものなので、今読むと正しくない説明がちらほらあるので注意が必要。2003/12/31

totssan

0
 自然科学系のエッセイで、40年以上も前に発刊されたものを集めている。寺田寅彦の弟子に相当する著者。戦中戦後の理工学研究の様子がわかり面白い。動物の模様発生の仕組みに関する大論争が、物理屋と生物屋であったこと、クジラにいかに銛を打ち込むかを知るために、何度も実験したこと、ランダム現象に関する考察、そして実験の仕方と、実に様々かつマニアックなねたを楽しめた。  積読状態で入手後20年以上もほったらかしにしていたが、やっと読み、感動しっぱなしというよくわからん状況にある。やはり本読みは最高、とか思ったりも。2020/09/03

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