内容説明
DNA研究はこの50年で飛躍的に発展したが、その実情は意外に知られていない。だから遺伝子組換え作物への不安が生じ、ヒトゲノム計画への関心も物珍しさの域を出ないのだ。だが遺伝子の営みには人間社会との類似点が驚くほど多く、遺伝子の語りかけに耳を傾け、対話を試みれば、ヒトが遺伝子を研究・操作する意義がはっきり見えてくる…世界的に著名な分子生物学者による、現代人がDNAとつきあうための必読入門書。
目次
1 見えない街と結晶構造の本
2 染色体と戒律
3 文、彫刻、そしてあいまいな翻訳
4 分子ワープロ
5 テキスト、文脈、そして遺伝子移植
6 物理学と歴史のあいだ―生物学の新しいパラダイム
7 結論