ハヤカワ文庫<br> 世界受容―サザーン・リーチ〈3〉

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ハヤカワ文庫
世界受容―サザーン・リーチ〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 528p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150413279
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

突如、拡大・浸食を再開した〈エリアX〉。変容していく世界で人類はなすすべもなく……

内容説明

突如、拡大・浸食を再開した謎の生態領域“エリアX”。領域を調査する機構“サザーン・リーチ”の新局長“コントロール”と第十二次調査隊ただ一人の生還者である“ゴースト・バード”は、“エリアX”に再侵入し探査を開始する。だが領域の奥深くでは、想像を絶する変容が起こっていた!?“エリアX”の真相とは?変わりゆく世界のなかで人類は何を受け入れることになるのか…。エンタテインメント三部作・完結篇。

著者等紹介

ヴァンダミア,ジェフ[ヴァンダミア,ジェフ] [VanderMeer,Jeff]
1968年ペンシルヴェニア州生まれ。フロリダ大学在学中に短篇集を出版、その後、クラリオン・ワークショップで創作を学んだ。2001年に発表した短篇集City of Saints and Madmenで一躍注目を集め、長篇Veniss Underground(2003)は、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞ほか各賞の候補となった。アンソロジストとしても知られており、米ジャンル・フィクション界のキーパーソンの一人である

酒井昭伸[サカイアキノブ]
1956年生、1980年早稲田大学政治経済学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

150
領域Xから始まった変容を、世界は受け入れざるを得なくなってしまう。表題が世界受容だからねぇ。読んでて途中から止められなくなった。広げた風呂敷を全部畳んでくれる作品ではなかった。映画化もされるらしいが未見。SFの様でもありホラーの様でもある。しなびた灯台周辺の長閑でどこか懐かしさを感じる風景。その中に潜む静かな恐怖。一見すると健康的で爽やかで眩しいくらいの風景に潜むぽっかりとした闇。こういう作品好き。2015/07/25

南雲吾朗

64
世界は変容する。形体的に類似しているが全く異なるもので成り立っている世界。住み慣れた世界に似ているだけに、小さな差異が大きな違和感を生み出す。消し炭のようになるまで燃やしても再生する植物、意思をもって動き回る携帯電話、人間の瞳を持ったイルカ。見慣れたものがすべて本質とは違うもので成り立っている。それがエリアXの浸食。物語は4人の視点から描かれており、ストーリーに深みを与える。サザン・リーチ・シリーズの全体像が見えてくる。しかし、結局エリアXとは何なのか…。久々にハマったシリーズものだった。2021/08/31

tom

21
登場人物が順不同で現れて、出来事を語っていく凝った作りの物語。時間の流れが順番でないし、場面は突然変わってしまう。でも、さほどの混乱もなく読了。謎解きと今後の展開がこの巻のテーマらしいけれど、謎解きは正直なところ意味不明、今後の展開は最後に少しだけ出てくるだけで、何も見えないのも同然。それでも、最後まで読ませてしまうのだから、ひょっとすると優れもののの小説かも。灯台守が酒場で遭遇したシーンは、映画になったらとんでもない迫力です。結局のところ、一番面白かったのは、第1巻かも。少しばかりお疲れ本でした。2015/03/19

かとめくん

20
てこずった。3冊目にしては新しい情報に乏しく、これなら2冊にまとめてほしいくらい。登場人物も少ないし、時間の進み方に少しびっくりさせられたぐらいかな。エリアXと外の世界との相克に見せ場がほしかったな。2015/04/28

けいちゃっぷ

19
やっとた読み終えた3作目。 本格ミステリじゃないから、かっちりと「エリアX」の謎が解けるとは思ってなかったけど案の定だった。 こうですよと明かされたら逆に安っぽく思えちゃうが。 そうは言ってもおぼろげには見えた気がするし(少し安っぽい)、「エリアX」を触媒とした人間関係は一応収束できたかな。 それにしても茫洋として、とらえどころのない読書体験だった。 円城塔が長編を書けばこうなるのか?(多分なりません) 524ページ 2015/05/08

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