ハヤカワ文庫
黒のトイフェル〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 363p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150411930
  • NDC分類 943
  • Cコード C0197

内容説明

からくも殺し屋から逃れたヤコプは、以前窮地から救ってくれた娘リヒモディスを訪ねる。彼女は伯父のヤスパーを紹介した。ヤスパーは、とある教会の首席司祭を務める学者で、ヤコプの話を聞いて彼を助けることを約束する。殺し屋の魔手が迫る中、博識のヤスパーはヤコプとともに事件の調査を進めていく。そして、驚くべき陰謀が明らかに!大反響を巻き起こした『深海のYrr』の著者が放つ、歴史冒険サスペンス巨篇。

著者等紹介

シェッツィング,フランク[シェッツィング,フランク][Sch¨atzing,Frank]
1957年、ドイツ、ケルン市生まれ。大学ではコミュニケーション学を専攻し、卒業後は大手広告会社でクリエーターとして活躍する。その後、ケルンで広告代理店と音楽プロダクションを設立した。その仕事のかたわら小説の執筆を始め、1995年に『黒のトイフェル』で作家デビュー、ベストセラーとなった。その後『グルメ警部キュッパー』などのミステリやポリティカル・サスペンス、ミステリ短篇集を出版し、好評を博す。そして2004年、取材に4年を費やした『深海のYrr』を発表、ドイツ国内だけで200万部を超す驚異的なベストセラーを記録し、わが国でも大きな反響を巻き起こした

北川和代[キタガワカズヨ]
ドイツ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

57
秘密結社、十字軍遠征と盛り込まれた内容も多岐なら、その闇もかなりドロドロとして深い。興味深い話になりそうなにどんどん尻すぼみになっているのは作者の力量不足か。もう少しこの時代のヨーロッパ史に詳しかったら感じ方も違っていたかも。2023/11/07

とくけんちょ

54
非常に丁寧で読みやすい。その反面、何もかもコンパクトにおさまってしまい、度肝を抜かれるような展開はなかった。歴史的事実をうまく利用して物語を構築しているようだが、貴族の結社が暗躍というには、スケールが少々小さい。最後は尻すぼみ。2021/05/03

キムチ27

45
退屈な上巻から一転して、塵芥の様に最後まで人間が輩出してくる・・しかし、背景は見えないまま、トイフェル=悪魔の所業に至る謎が朧気ながら見えた所でエンド。優れた作者成れども、読み手を置いてけぼり。一発屋で終わった所以が見える感じ。漫画にした方が面白いし、全体感が見えて楽しめそう。訳も悪くなく、ミニマムで読むとその情景が彷彿と見え嫌いなテーマじゃないのが惜しいね。我が国も然ることながら太古の時から聖職者という輩は「悪魔と人間」を具有しているように映る。知識はあれど生臭みはそれを上回る2024/02/11

あつぼう

17
上下巻読み終わって思ったのが主人公ヤコプの魅力のなさ。脇役の方が全てにおいて存在感がありヤコプの目立つ所と言えば真っ赤な髪の毛ぐらい。殺し屋との対峙シーンも緊迫感に欠けドキドキしなかった。ここまで執拗に追いつめられてるのに緊迫感がないのは致命傷ですね。壮大な歴史サスペンスを期待してただけに物足りなかった・・・。何度も歴史の勉強をしてる錯覚に陥るぐらい歴史の薀蓄があって堅苦しかったなぁ。本来歴史物は好きやけど、どうもストライクゾーンではなかった。2012/02/19

めぐ

14
で、下巻です。十字軍が聖地奪還のためとかいうのは口実で内実は…って話は有名ですが、なかなかにリアルに描写されます。聖vs俗の権力争いの件も、現代日本人にはなかなかピンとこないものがあるのですが、こんなに露骨に金の問題なんだな…と嫌になります。そのあたりが現代人に分かりやすくてよかったです。ヤスパーとヤコプはちょっと「薔薇の名前」のウィリアムとアドソみたいですが、こちらは歴史エンタメですので気楽に読みました。ただエンタメというにはかなり理屈っぽい類だと思います。2017/09/04

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