ハヤカワ文庫
深海のYrr(イール)〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 550p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150411725
  • NDC分類 943
  • Cコード C0197

内容説明

科学者たちは異常な行動をとった海洋生物が共通の物質を持っていることを知る。そしてヨハンソンは、一連の事態が起きた原因をようやく突き止めた。その仮説を証明すべく、ヨハンソン、アナワク、リー司令官らはヘリ空母に乗りこみ、グリーンランド海に向かう。そこで彼らが目にした想像を絶する真実とは何か?最新科学情報を駆使し、地球環境の破壊に警鐘を鳴らす―ドイツで記録的なベストセラーとなった驚異の小説。

著者等紹介

シェッツィング,フランク[シェッツィング,フランク][Sch¨atzing,Frank]
1957年、ドイツ、ケルン市生まれ。大学ではコミュニケーション学を専攻し、卒業後は大手広告会社でクリエーターとして活躍する。その後、ケルンで広告代理店と音楽プロダクションを設立した。その仕事のかたわら小説の執筆を始め、1995年にTod und Teufel(死と悪魔)で作家デビュー、同書はベストセラーとなった

北川和代[キタガワカズヨ]
ドイツ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みも

47
豊饒な知識の横溢。その綿密さは小説の域を超越し、ここから何かを学びたい人にとっては専門文献や科学雑誌を開くよりも格段に分かり易く、エンタメを享受しながら求める知識を思う存分得られるだろう。壮大で奇想天外なストーリーであるにも拘らず、科学的論拠に基づく広範な専門知識を随所に織り込む事により揺るぎないリアリティを保持する。とは言え、単細胞生物が各々意思疎通をし、その集合体が知性や自意識を有するという科学的既成概念を根底から覆す理論は、登場人物達の早すぎる理解や認識も含めてやや強引と言えるだろう。続き➡2017/05/17

Tetchy

46
正にシェッツィングが作家として全身全霊を傾けた渾身の一作。これだけの長さながら不思議な事に全くだるさを感じない自分が居た。むしろ毎日読むのが愉しみでパニック小説でありながらも結末を早く知りたいといった性急さにも焦がれなかった。ただこの作品に出てくる人物達の生き様や世界が崩壊していく行く末をじっくりと読みたかった。今まで彼の作品に対する感想は決して好意的ではなかっただけにこれは今までになかった感情だ。しかしだるさを感じないとはいいながらもやはり1,600ページ強はやはり長く、再読するには躊躇ってしまうけど。2010/05/21

ごま

33
未知の知性体Yrrとのコンタクトは成功するのか、ドキドキで読みだした下巻ですが、この窮地にきてさえ人類vsYrrではなく人間同士の対立がメインで驚きました。主要登場人物だと思っていた人々のあっけない死にっぷりがすごい・・。最後の方はかなり宗教観が入り込んできて、ちょっと話に集中しにくかったです。これ、一応の延命措置であって、決して問題解決できてませんが、ううーん、このままだと5年後くらいにアッサリ人類滅亡してそうですね・・。面白かったですが3巻に渡って読んでこのラストはちょっとあっけなかったかなぁ。2013/08/07

absinthe

31
環境問題あり、深海の謎の知性とのコンタクト有り、アイデアてんこ盛りです。しかも後半はアクションもあり、クライマックスには戦闘まで起こります。

ntahima

26
人間は知識や記憶を文化や教育を通じて後世に伝えるがyrrは後天的獲得形成が可能ってのがミソ。個々の経験は種族の記憶として永遠に残るため、単体の死を恐れないかわり地球の歴史からみれば一瞬に過ぎない個の生も尊重しない。価値観が全く異なり人類からのコンタクトも全て失敗に終わる。最新科学情報満載で、まあ面白かったが、さすがに人類絶滅までは描けず、執行猶予みたいな形で終わってしまったのは、些か拍子抜け。それと美貌の中国系アメリカ人司令官の描き方が余りにも陳腐で深みがない。単なる偏執狂。これではヨーロッパ人からみたア2010/04/12

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