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ハヤカワ文庫
ナポレオンの密書―海の男/ホーンブロワー・シリーズ〈別巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 444p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150411398
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

勅任艦長への昇進の内示を受けたホーンブロワーは、ホットスパー号を後にした。給水船に乗った彼は、正式な任命を受けるため英国へ向かう。だがその途上、フランス艦に遭遇。その戦闘で、彼はナポレオンとの戦いの行方を左右する重要なものを手に入れるが…未完の長篇として有名な表題作を初め、不滅の海洋冒険シリーズが生まれた秘話を綴る「ホーンブロワーの誕生」と短篇二篇ほか用語解説などを収録。ファン必読の書。

著者等紹介

フォレスター,セシル・スコット[フォレスター,セシルスコット][Forester,Cecil Scott]
1899年、カイロで生まれる。大学では医学を志すが中退し、文筆活動に入る。1926年、出世作『終りなき負債』で世に知られるようになり、37年発表の『パナマの死闘』で“海の男/ホーンブロワー・シリーズ”開幕。第二次大戦中は英国情報省に入り海軍に従軍した。66年、移住先のカリフォルニアで死去、享年66(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aminadab

18
未完の『密書』は実は今回が初読み。『ホットスパー』結末(1805年)にすぐ続く艦長の任を解かれる場面から始まり、冒頭百ページの意表をつく展開は絶品、少しも衰えていない。そこからはガリシアのフェロル港に逃げこんだビルヌーブ艦隊を偽造命令書でトラファルガルにおびき出す話だったらしいが中途半端に終わるのは残念。後半の『誕生』は合本になる前別の文庫のときから何度も読み返した興味津々の回顧録。『パナマ』を書く前には米西海岸からパナマ運河を通る貨客船に乗り、中央アメリカを取材しているのは立派。1930年代半ばなのに!2023/01/11

鐵太郎

6
絶筆となった「ナポレオンの密書 Hornblower and the Crisis」、短編「マックール未亡人の秘密 Hornblower and the Widow McCool」と「最後の遭遇戦 The Last Encounter」、そして「ホーンブロワーの誕生 Some Personal Notes (Hornblower Companionより)」です。それとむろん、高橋泰邦氏の解説とありがたいあとがき。 ┐(´ー`)┌ 何度目の読み直しなのか、もう思い出せません。また出会えてよかった。2007/03/15

コウ

3
未完の「ナポレオンの密書」では、懐かしのブッシュとまた出会えて嬉しくなる。 「最後の遭遇戦」では、晩年のホーンブロワーとバーバラ、さらにはブラウンの様子が伺えて楽しい。 「ホーンブロワーの誕生」では、作者がどのように小説を書くのか、また、シリーズ各巻がどのような経緯で書かれたのかが明かされる。作者が実に意外なところから着想を膨らませたことが分かり驚く。 ホーンブロワーシリーズ、若い時に読んでからの再読だったが、今読むと当時とはまた違った面白さを感じ、当時はしっくり来なかった部分も今では楽しめる。2021/10/28

Hotspur

2
旧版『ホーンブロワーの誕生』に未完の「ナポレオンの密書」が加わった新版別巻。何と言っても中心は、作者が本シリーズ創作を振り返った「ホーンブロワーの誕生」。「本書は本を書くことについての本であり、その根本となる事実を集めたものである」。このシリーズ執筆の背後にあるフォレスターの抱えた様々な事情を自身が率直に語っている。『バルト海』の前に動脈がつまって手足が不自由になったとか、重い冠状動脈血栓になったのがきっかけで、ホーンブロワーのキャリアを遡った『海軍士官候補生』『スペイン要塞』を執筆したとか。楽しめる。2022/03/24

shiro

2
なんとか年内にシリーズ読了。未完の長編と短編二本、それからホーンブロワーの誕生秘話。ナポレオンの密書は作者が存命して書ききっていたらあのトラファルガル戦の行方を左右した歴史とフィクションが入り混じる大作になっただろうなあと思われるだけに残念。最後の遭遇戦もこれは長編ならホーンブロワーの死まで書いたのだろうか。色々と想像が膨らむ外伝だった。ひとりの海の男の青年から老年期までの生き方をじっくりと垣間見られたとても面白いシリーズだった。忘れた頃に読み返したい。2017/12/31

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