内容説明
全米で最も強大なマフィアの組織を築き上げた伝説の男、ヴィトー・コルレオーネ。絶大な力を持つこのマフィアのドンを、人々は畏敬の念をこめてゴッドファーザーと呼ぶ。そんな彼の三男マイケルは、家業に背を向け家を出ていた。が、麻薬密売をめぐる抗争でドンが瀕死の重傷を負った時、彼は、父、家族、そして組織のために銃を手に起ち上がった…独自の非合法な社会に生きる者たちの姿を赤裸々に描き映画化もされた名作。
著者等紹介
プーヅォ,マリオ[プーズォ,マリオ][Puzo,Mario]
1920年ニューヨーク生まれ。第二次世界大戦に従軍した後、コロンビア大学などで学ぶ。1969年発表の『ゴッドファーザー』は世界中でベストセラー。その後も、ベストセラーを次々と発表。また脚本家として二度のアカデミー賞を受賞した。1999年7月に、心不全のためロングアイランドの自宅にて死去
一ノ瀬直二[イチノセナオジ]
1923年生、1957年早稲田大学英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遥かなる想い
225
1972年の映画の原作だが、読んでいると ニーノロータの哀愁の音楽とともに 映画の各シーンが脳裏に浮かんでくるのが 素直に嬉しい。マフィアという言葉を 初めて知ったのも 確かこの映画だった。 上巻は コニーの結婚式から ヴィトー・コルレオーネ狙撃・ マイケルによる銃殺 ..原作に忠実な映画の追体験と 映像ではわからなかった詳細な背景が わかる喜びを実感できる、巻だった。2017/05/21
ケイ
132
自分では解決できない問題を抱えたイタリア形系アメリカ人達は、ケリをつけるためにある男の元に向かう。結婚式では、花嫁の父は頼みごとを聞かねばならないから。その男は、ドン・コルレオーネ。ゴッドファーザーは、これまで彼らが示してきた気持ちに応じてで願いにこたえる。何度も映画を見たが、原作は初めて。とても、原作に忠実な映像化だったのだと読んで思う。2016/01/15
kinkin
97
映画は何度観ても素晴らしい。原作も劣らず面白い。上巻は娘の結婚式を通して登場人物のおおよそが紹介されドン・コルレオーネが撃たれて抗争が始まりマイケルがその復讐に立ち上がる。後半はドン・コルレオーネの人生が書かれている、また歌手のジョニー・フォンテイーンのことに多くのページが紹介されていることが意外だった。単なるギャング抗争という話だけにとらわれず多くの登場人物が見事に絡むところが素晴らしいと感じた。ずっと前に読みかけて挫折しただけにぐいぐいと読ませてもらい感謝の一冊。これは読むべき一冊だと思う。下巻楽しみ2016/10/10
扉のこちら側
88
2016年956冊め。【227-1/G1000】人々の敬愛を受けるマフィアの大ボスという物語の核となる人物の存在が、まず日本では考えづらいことで文化の違いを感じる。マフィアの抗争へと向かっていく話なのだけれど、登場人物それぞれの背景だとか物語が丁寧に描かれていて面白い。2016/11/03
セウテス
85
〔再読〕最も映画館で観た作品で、10回以上は観に行った。映画館を出てくる頃には、頬が少し膨れ眼光鋭く肩を揺らして歩いてきた記憶がある。映画が名作と評価が高いと原作は、、、というのが多いのは事実だが、本作は期待を裏切らない。更に本作を読むと、また映画を観たくなる事間違いない。俳優のイメージが固定しているので違和感なくと言うか、それしか頭に浮かばないので、映画を観ていない読者の感想に興味が湧く。読み始めると、イメージ以上に人物のキャラが際立っている事に気付く。そしていつの間にか、頭の中にあの音楽が流れている。2018/07/14