ハヤカワ文庫
悩み多き哲学者の災難

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 527p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150410711
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

大学で哲学を教えているバーチ教授は、突然、警察に連行された。女子高生が失踪した事件で少女が消息を絶った日、彼女のアルバイト先の駐車場で教授の車が目撃されていたのだ。警察で事情を訊かれた教授は、少女との関わりを否定する。だが、明らかに警察は彼を被疑者として見ていた。しかも少女の毛髪や口紅が車から発見され、教授はますます窮地に…哲学者を見舞った災難を、皮肉とユーモアで描いた思索的サスペンス。

著者等紹介

ハラ,ジョージ[ハラ,ジョージ][Harrar,George]
1949年、ペンシルヴェニア州ジェンキンタウン生まれ。ニューヨーク大学を卒業後、新聞・雑誌の記者をしながら執筆活動を開始する。長らく児童書やノンフィクション作品を中心に執筆してきたが、近年一般向けのフィクションにも積極的に取り組みはじめ、1998年に短篇「五時二十二分」が未発表の短篇を対象にしたカースン・マッカラーズ賞に選出され、文芸誌『ストーリー』に掲載された。長篇でのデビューは、1999年のFirst Tiger。マサチューセッツ州に在住

対馬妙[ツシマタエ]
1960年生、日本獣医畜産大学卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

goro@80.7

48
チアガール失踪事件の容疑者となってしまったピアス大学哲学科バーチ教授。失踪場所の近くで目撃された車、車内に残された彼女の持ち物。妻からも疑いの目を掛けられ、双子の息子たちとの仲もギクシャクし始める。厄介な【哲学】に縛られるようなバーチ教授。会話はユーモアもあるけどなんとも煩わしいなぁ~。謎は謎のままですが、これからバーチ家はどうなるんでしょ。猿は本当は言葉が喋れるが、なぜ喋らないかの訳には笑った。そうな収穫があった物語でありました。2019/03/31

DK

1
突然、少女の誘拐容疑を掛けられた哲学教授の男の災難は、謂れの無い罪が哲学教授らしい弁舌で混迷を極めるのでは、という予想に反して次々と犯行との関わりを示す痕跡が見つかり、次第に彼が無罪か有罪か分からなくなってくる。結局はどっちなんだ、という決着も付かせることなく、ここしかない、という地点へと着地させる手腕も見事で、テーマも地味、登場人物も地味、展開も地味、なのに緊張感は抜群の精緻巧妙な心理劇。2010/12/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/70624
  • ご注意事項