内容説明
奸計に陥り、少年ジョンは精神病院送りとなった。そこで彼は、幽閉されて久しい“父”ピーターと生まれて初めて親子の対面を果たした。だが、妻であるメアリーの死をジョンから聞いたピーターは絶望のあまり、自ら命を絶ってしまう。彼の死を悼む間もなく、ジョンは死体になりすまして棺に隠れ、病院からの脱出に成功するが…複雑怪奇な19世紀のロンドンをいきいきした描写で現代に甦らせた超弩級の歴史ロマン、第四巻。
著者等紹介
パリサー,チャールズ[パリサー,チャールズ][Palliser,Charles]
1947年、アメリカのマサチューセッツ州生まれ。イギリスに渡ってオックスフォード大学を卒業し、1974年からスコットランドのグラスゴーにあるストラスクライド大学で英文学教授を務める。1989年、執筆の準備に12年をついやした『五輪の薔薇』で小説デビューを果たした
甲斐万里江[カイマリエ]
早稲田大学文学部大学院卒、早稲田大学名誉教授、英米文学翻訳家
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