内容説明
連合軍のシチリア島上陸が迫る1943年7月、アイゼンハウアー将軍は、ある秘密作戦を打ち立てた。シチリア島で強大な力を持つマフィア―彼らを味方に引き入れて、同島のドイツ、イタリア軍を骨抜きにしようというのだ。任務を受けたのは、英国特殊作戦執行部のカーター大佐ら5人の男女。その中には、刑務所で服役中のニューヨーク・マフィアの首領ラッキイ・ルチアノがいた。彼らは偽装したユンカース機に乗り、遂にシチリア島への潜入を果たすが…!伝説的なギャング、ルチアノの秘話をもとに、巧みなプロットで描く戦争冒険アクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
連雀
3
久々にジャック・ヒギンズが読みたくなって、以前から気になっていた本書をネット古書店で取り寄せました。最近は冒険小説が手に入りにくくなりましたね。ラッキー・ルチアーノと言う実在の人物を登場させて大丈夫なのかな?と思ったけど、どうやら史実に基づくようで驚かされました。勿論、真偽は定かではないようですが、ルチアーノがWW2で米軍に協力したのは事実のようで、事実は小説よりも奇なりです。ルチアノよりも、いかにもヒギンズの登場人物らしいケーニヒ中佐がベタだけどカッコいい!!2023/11/13
gauche
3
作者を知らずに呼んでも、多分「ジャック・ヒギンズ?」と思っただろう。特にラストがヒギンズらしい余韻にみちている。2017/03/16
Johnny-T
2
時は第二次世界大戦。連合軍のシチリア上陸作戦の作戦成功に、当時グレイト・メドゥ刑務所で服役中だったニューヨークマフィアのドン、ラッキィ・ルチアノが大きな役割を果たしたことは公的な記録にも残っている事実です。しかし、ルチアノの指示を受けた部下による実行だと思われていたそれらのミッションは、実は密かに刑務所から開放されていたルチアノ本人の手によって達成されていたのだ。 ……という物語。 出オチなの?と思わせるコンセプトですが、内容はヒギンズらしい痛快冒険小説。傷を持つ男達の物語。ラストシーンの爽やかさよ!2014/11/09
sugimo2
2
プロットもキャラクターもやりすぎず、全体の分量もほどほどでうまくバランスとれた感じ。小粒だけどけっこう好き。2011/10/13
May
1
ヒギンズ3作目。2作目(地獄島の要塞)に引き続いてすぐに読んだようだ。記録のための登録。1987/04/01