ハヤカワ文庫<br> 天冥の標〈5〉羊と猿と百掬の銀河

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ハヤカワ文庫
天冥の標〈5〉羊と猿と百掬の銀河

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  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150310509
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

西暦2349年、小惑星パラス。地下の野菜農場を営む40代の農夫タック・ヴァンディは、調子の悪い環境制御装置、星間生鮮食品チェーンの進出、そして反抗期を迎えた一人娘ザリーカの扱いに思い悩む日々だった。そんな日常は、地球から来た学者アニーとの出会いで微妙に変化していくが―。その6000万年前、地球から遠く離れた惑星の海底に繁茂する原始サンゴ虫の中で、ふと何かの自我が覚醒した―急展開のシリーズ第5巻。

著者等紹介

小川一水[オガワイッスイ]
1975年岐阜県生まれ。1996年、『まずは一報ポプラパレスより』で長篇デビュー(河出智紀名義)。2003年発表の月面開発SF『第六大陸』が第35回星雲賞日本長編部門を受賞して以降、骨太な本格SFの書き手として活躍を続けている。また、2005年の短篇集『老ヴォールの惑星』で「ベストSF2005」国内篇第1位を獲得、収録作の「漂った男」で第37回星雲賞日本短編部門を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

129
うわあ!「被展開体」の知性体ノルルスカインとミスチフの因縁の何と壮大な事!そして「今回は宇宙農業の話か」と思わせたタック一家の物語が、第三巻のこれまた壮大な後日談になっているという〜その緻密な構成に唸らされました。少しずつこのシリーズの全容に迫っていくような、このワクワク感がたまりません!2014/04/20

文庫フリーク@灯れ松明の火

127
小惑星パラスで農場を営むタックと、娘のザリーカの隠された秘密を巡る物語に、断章として挿入される〈ダダー〉被展開体のノルルスカインの誕生と6千万年を経た現在が描かれる。4巻未読だが、またしても断章は1から3・4飛ばし5へ。ドロテア・ワット再起動の鍵となるザリーカを拉致しようとする男たち。3巻で気になったロイズは、ミスチフ呑みこんだオムニフロラの支配下にあるのだろう。タックの所へ転がり込んだアニーは、ノルルスカインの固体化した副意識流のように思える。断章5のタカノは、同様にオムニフロラ&ミスチフの副意識流→2014/08/18

ケンケン

101
記念すべき感想100冊目!遂にダダーの《ノルルスカイン》の出自・拡散、そして悪戯っ子こと《ミスチフ》との出会い・確執への壮大な(時間軸・天文学的距離を含めた)歴史で判明するの巻でした。宇宙農業とどんな絡みがあるんだろうと読み進めると、後半から急激に動き出しトンデモナイ展開へと発展の予感~果たして、覇権争いの行く先は…いよいよ、注目の第6巻パート1へ♪2013/05/06

ゆう

52
農夫タックと被展開体ノルルスカインのパートが交互に。初読なんでよくわかってないが、これはかなり物語の核心に触れてきたのでは。 交互に来るパートのスケールの大きさと、身の丈サイズの話のギャップが面白かった。前作で挫折しそうになったが、やめなくて良かった。ようやく折り返しだが続きに期待。2019/11/09

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

52
西暦2349年、小惑星パラスのオロナ盆地で農家を営むタックは一人娘のザリーカと二人暮らし。ある日、家を飛び出したザリーカを迎えに行く途中で遭遇したのは・・。シリーズ第5弾。おぼろげだったものが、この巻にきてようやくきちんとした輪郭をもった感じ。最近このシリーズを読み始めたというのに、早くも読み返したくなってきました。ダダーとミスチフとの因果関係も明らかにされたことだし、まだまだ目が離せませんね。いかにして無から文明が栄えていくのか。その過程の話が面白かったです。続編も楽しみ♪★★★★2012/05/07

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