ハヤカワ文庫
ブルースカイ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 375p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150308209
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

西暦1627年、ドイツ―魔女狩りの苛烈な嵐が吹き荒れるレンスの町で、10歳の少女マリーは“アンチ・キリスト”に出会った…。西暦2022年、シンガポール―3Dアーティストの青年ディッキーは、ゴシックワールドの昏い眠りの中、絶滅したはずの“少女”というクリーチャーに出会う…。そして、西暦2007年4月の日本。死にたくなるほどきれいな空の下で…。3つの箱庭と3つの青空、そして少女についての物語。

著者等紹介

桜庭一樹[サクラバカズキ]
1999年、第1回ファミ通えんため大賞佳作入選作『ロンリネス・ガーディアン AD2015隔離都市』で小説家デビュー。中世ヨーロッパの架空の小国を舞台にした「GOSICK」シリーズがベストセラーとなるいっぽう、『推定少女』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』『少女には向かない職業』など、ジャンルに囚われない斬新な感覚の青春小説で注目を集めつつある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とら

76
桜庭一樹がSF描いたらどうなる!?と思って購入。本当に何でも描けるんですね桜庭さんwこれぞ多彩。まず、もう文体の雰囲気からして全然違うんです。世界観も、いつも題材にしてるものとは全然考えられないものばかり。だから、第三章で、少女の一人称で描かれる様式になった時は、ほっとしましたw故郷に帰ってきた!みたいな感じ。あとその第三章で、サンボマスターの「青春狂騒曲」の歌詞が出たときはおおっ!と思いました。桜庭さん、音楽も聴くんだ。なんだか、今までとは違う一面を見ることが出来て、一段と桜庭さんが好きになりました。2012/04/11

GaGa

56
第一章はとにかく引き込まれて読んだが、二章三章はありきたりな話になってしまい残念。F・ブラウンとかP・K・デッックとかまるで読んでいなければ新鮮な作品と思えるのだろうか?ただ直木賞作家だけあって文章の美しさは感じられた。それが救い。2010/11/11

うりぼう

47
ランチde読書会の時に美雨さんからの交換本。初 桜庭一樹体験。「青い空」がタイトルで、今日の天気を思わせる。日本の少女は、十二国記の陽子のよう。彼女は青い空から降ってくる、黒い男達を従えて。彼らはハリポの死霊のよう。2022年には、少女は存在せず、大人にならない男子がいる。草食系に支配される時代。ひらひらと桜と火山灰は舞い、青い空を埋め尽くす。何かと繋がりたいと思うとき、システムは、本人の意思に関わりなく飛翔させる。何時の時代も青い空は変わらない。その下で人はもがき、語り、繋がる。空はじっと見つめるだけ。2013/05/07

kariya

42
少女は世界から遊離する。中世ドイツ、近未来のシンガポール、そして現代の日本で”少女”を巡って展開される3つの物語は、誰が誰を語って/観測していたのかという境界を曖昧にしつつ、どこまでも続く青い空へと辿り着く。SFとしての結構が弱くてもいい。これは観測しても速度も位置も決定されず、瞬間にしか生息しえない”少女”というクリーチャーの物語なのだから。ラストシーンの映像的な美しさは圧巻。かくして世界と永続的に繋がった時に、”少女”は存在を停止する。2009/09/22

ブルちゃん

36
1章の中世ドイツの雰囲気めっちゃ好き。魔女狩りとか歴史も絡んで凄く惹き込まれた。で2章で、え⁈そゆこと⁈って一人でドキドキしたけど、違うのか~🤔ちょっといまだに疑問が残るけど面白かったな😋✨ずっと中世ドイツの話でもよかったな~笑2021/02/17

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